【DE&Iシリーズ】それぞれの個性を会社の力に。自分らしさを活かして働くということ。

ブレインパッドのダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の取り組みを紹介する連載「DE&Iシリーズ」の第三弾。今回は、発達障がいという特性を持つ渡邉さんに、ブレインパッドで働く魅力や、さまざまな個性を持つメンバーをフラットに受け入れるカルチャーについて聞きました。

新木 菜月

渡邉 麻貴

後藤 優美

矢野 徹
(写真出演なし)
執行役員 CFO
ESG 担当 兼
コーポレート担当
XaaSユニット
QAグループ

人事ユニット
HRBP
XaaSユニット担当
XaaSユニット
QAグループリーダー


──DE&Iシリーズ第三段となる今回の内容について教えてください。

新木
DE&Iシリーズ企画者の新木です。本シリーズは、多様な人材が活躍できる会社を目指す中で、すでにブレインパッドでは多様なメンバーが活躍していることを発信したいという想いからスタートしました。今回は、発達障がいという特性を持つ渡邉さんを迎え、ブレインパッドで働く魅力やチームメンバーとの関係、会社のカルチャーについてお話しいただきたいと思います。

──簡単に、皆さんの自己紹介をお願いします。

渡邉
XaaSユニットQAグループで品質検証を担当している渡邉です。2021年入社で社歴は約3年半になります。開発されたシステムに対して、指示書を見ながら、動作確認や不具合がないかを確認するなど、いわゆるテスト業務を担当しています。

矢野
渡邉さんが所属するグループでリーダーをしている矢野です。ブレインパッドにはもともと業務委託パートナーとして関わっており、その後にいったん離れたんですが、ご縁あってお誘いをいただき、中途採用として入社しました。私も業務委託パートナーの頃からずっと品質検証を担当しており、業務歴でいうと通算で10年ほどになります。

後藤
人事部のHRBPグループの後藤です。ブレインパッドでは部門ごとに人事担当者がついており、私は渡邉さんと矢野さんが所属しているXaaSユニットを担当しています。主に、組織開発や中途採用の支援を業務としています。

自分らしい働き方を「選択する」

──渡邉さんは、ブレインパッドへの転職を機に、初めて障がい者雇用枠を選択したそうですね。

渡邉
はい。ブレインパッドに入社するまで10数年働いてきた中で、自分が苦手とすることが原因で、職場の人間関係がこじれることがありました。例えば、お客さまの電話対応では、電話口で聞いた内容を必死でメモに取ったとしても、誰かに取り次ぐ時にはすぐに忘れたり、固まってしまうことが少なくありませんでした。そのたびに周りの人たちからは「なぜできないの?」「前にも言ったよね?」と注意されてきました。それが続くことで私も申し訳なく感じ、同時に周りの方々にもストレスを与えてしまう状況だったんです。

あるとき「これは何かおかしい」と思い病院に行ったところ、発達障がいだと診断されました。そして、その症状を薬で抑えることができるということを知り、「自分が発達障がいであることを伝えて、お互いがストレスのない状態で働ける会社を選びたい」と考え、障がい者雇用枠を選択し、ブレインパッドに入社しました。

新木
ブレインパッドに転職するにあたって、初めて障がい者雇用という選択をしたんですね。
私は、今回のDE&Iシリーズを通じて「自ら選択すること/選択できること」が、大きなテーマになると思っています。本シリーズ第一回に登場した人事部長の鈴木さんは、二人のお子さんがいて非常に多忙な中で、自分の意思でフルタイムで働くことを選択されています。本シリーズ第二回に登場した外国籍のメンバーは、日本が好きで、日本で働くことを自分で選択したからこそ、いきいきと働けているのだと思います。
「こういう働き方をしたい」「チームの中でこういう存在・役割でありたい」という想いから働き方を選択すること、そして周囲がその選択を応援できる環境をつくることは、組織が多様性を活かしていくにあたって、とても重要なことだと感じます。

──ブレインパッドに入社して苦労したことはありますか?

渡邉
私の特性の一つとして、質問をすることが苦手という点があります。
入社当初は、システムに関する知識もなく、「どのように質問すればよいのかわからない」「指示書の内容を理解できない」など、戸惑うことばかりでした。そのような状況の中、上司の矢野さんは私の特性を理解してくださり、質問するための時間を特別に設けてくれたり、「いつでも質問していいよ」と声をかけてくれたりしました。そのおかげで、とても心強く仕事に取り組むことができました。

「特別扱いしない」支援の形

──矢野さんは特別な対応をされていたのでしょうか?

矢野
いいえ、特別な対応は特に意識していませんでした。入社時から質問することが苦手だと聞いていましたので、「このようにすると良いのではないか」といったアドバイスをすることを心がけていました。業務中は社内チャットでのコミュニケーションが多いのですが、入社間もない時、渡邉さんが上手く伝えられていないかもしれないと感じた際は、私が間に入ってコミュニケーションのサポートをするようにしていました。

渡邉さんは、「障がいについて周囲にオープンにしても構わない」と話してくれていたので、必要に応じて周囲の方々に「このような点への配慮をお願いします」と伝えることもありました。私は、誰にでも苦手なことはあり、何度挑戦しても克服できない課題があることは、決して特別なことではないと考えています。そのため、特別な対応というより、「まずは3回ほど挑戦してみて、それでも難しい場合は別のアプローチを考えよう」という考え方を、マネジメントの基本方針としていました。

渡邉
結果的には、そうやって寄り添ってもらえたおかげで、自分自身でも「私は5W1Hのここが抜ける」などのコミュニケーションの癖が理解でき、その点に気をつけるようになるなど、伝えるためのコツが少しずつわかってきた実感があります。成長を感じることができ、自分でできることが増えていったことで、自然と仕事にもやりがいが持てるようになっていきました。

新木
お二人のお話をお聞きしていると、矢野さんご自身のマネジメントスタイルがとても素晴らしいと感じました。「特別扱いをしない」というスタンスを取っていることで、上手なチーミングができているのだと思います。

矢野
渡邉さんと一緒に働くようになって、「個人の特性を活用した適材適所」については、よく考えるようになりました。自分自身も含めた他のメンバーについても、「ここはあまり得意ではないな」と思うことはあるので、それをどうやって解消していくかというのは、チーミングの上では避けては通れない課題です。その解決策の一つとして、先ほどお話しした「まずは3回チャレンジしてみて、それでも難しければ別の方法を考える」というアプローチは、渡邉さんに限らず、誰にとっても有効な方法ではないかと感じています。

新木
適材適所を重視して、一人ひとりの成長を支援することの大切さがよく分かるお話ですね。
渡邉さんご自身は、その成長の過程で得られた経験をブログで発信する側になられているそうですね。ブログ発信を始められた経緯について、お聞かせいただけますか?

渡邉
これまで私は、職場でより良く働けるよう、医師への相談や各種講座の受講など、改善を重ねてきました。その経験から、私と同じような状況で悩み、苦しんでいる方々に向けて、「私はこのように改善できました。皆さんもぜひ挑戦してみてください」というメッセージを伝えたいと考えていました。そんな折に社内向けにブログ執筆の機会をいただきましたので、これまでの経験や工夫してきたことを発信しています。読者の方々から「よくわかります」「私も同じです」という共感の声や、「お会いしてお話を伺いたい」というご連絡をいただくことがあります。私の経験が誰かの役に立っていることを実感でき、大変嬉しく思っています。


根底にあるのは、お互いを尊重しあう風土

──少し視点を広げて、ブレインパッドという会社のカルチャーについてはどう感じていますか?

渡邉
障がい者雇用をしている会社の中には、「これをやってください。以上」というように、他の社員と完全に区別しているところが少なくないと感じています。そんな中、ブレインパッドでは「渡邉さんだったらこういうのも得意だと思うからやってみたら?」と提案してくれたり、「時間を掛けてもいいからやってみよう」とチャレンジする機会を与えてくれるので、とても働きやすいと感じています。

会社全体としても多様性がある組織なので、私が障がい特性について伝えたときも、「そうなんですね。では何か困ったことがあったら言ってくださいね」というフラットな視点で受け止めてくれました。これまでの会社では「そういうことは言わなくてもいいから」といった雰囲気のところもあった中で、自分の特性をオープンにできるので、気持ちがとても軽くなりました。採用面接の際にも、「私たちも分からないことがあるから、一緒にやっていこう」と言ってもらえて、障がい者雇用だからという壁を感じることはなかったです。

後藤
ブレインパッド全体が、個性を活かしやすい風土であることは確かです。それはXaaSユニットに限らず、他のユニットにもいえることだと思います。

新木
分からないことを分からないと正直に言い合えるのは、ブレインパッドらしいエピソードですね。当社のメンバーには「本質と向き合うためには、伝えるべきことを正しく伝える必要があり、そのためには、曖昧な言葉を使わずにシンプルに、そして真摯に伝えたほうがいいはず」という考えの方々が多いと思います。互いの価値観を尊重し、そのコミュニケーションの意図を分かり合っているからこそ、社内のさまざまな場面で本質に向き合った率直なコミュニケーションが行われているように感じます。

後藤
そうですね。率直なコミュニケーションができるのは、会社として同じ方向を向いているからだと思います。その表れとして、積極的に自己発信をする方が多い印象があります。渡邉さんの他にも、学んだナレッジや知見を共有する方もいれば、会社に対する考えを発信している方もいます。皆さんに共通しているのは、会社をより良くしていこうというマインドを持っていることではないでしょうか。それはとても素敵なことだと感じています。渡邉さんのブログに関しても、自分の特性を発信するのは勇気がいることだと思いますが、さらにそれを読んだ方の助けになっているのは素晴らしいと感じています。 

渡邉
私が自分の障がいについて発信できるのは、会社全体に良い意味で「自分は自分、あなたはあなたでいいよね」という、お互いを尊重している気持ちが感じられるからです。今回のクロストークの話をもらったときも、仕事だからというよりは、私の希望やモチベーションを気に掛けながら相談をしてくれていて、とても温かいなと感じました。


「やってみたい」を応援できる会社へ

──最後に求職者の方へのメッセージをお願いします。

後藤
今回の対話を通じて、お互いを尊重することが当たり前にできる人たちが集まることで、なるべくしてそういうカルチャーができあがっているということを改めて感じました。これから入社する方には、ぜひそういった側面にも共感してもらいたいですね。

矢野
ブレインパッドは、やりたいことをやりやすい会社だと思います。少なくともチャレンジはさせてくれる。だから自分の苦手なことなどを気にせずに、いろんなことにチャレンジしてみたいという意欲がある方は、ブレインパッドのカルチャーに合っていると思います。

渡邉
とても働きやすいので、ブレインパッドのことをとても気に入っています。

新木
それはもう最高の褒め言葉ですね。
いまのブレインパッドのカルチャーは一朝一夕にできたことではなくて、会社の創業以来、少しずつ積み上げられてきた歴史の産物なのだと思います。そしてこのカルチャーはこれからも大切にしていきたいですし、このブログを読んだ社外の方々はもちろん、いまブレインパッドで働いている皆さんにも改めて「これっていい文化だね」と感じてもらえたら嬉しいです。たくさんの貴重な話を、ありがとうございました。

──本日はありがとうございました。

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www.brainpad.co.jp
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