分析の気分転換も分析! Kaggle Master×データサイエンティスト×プロジェクトマネジャーインタビュー

ブレインパッドで働くさまざまな職種の社員を紹介するインタビュー企画。今回は、当社のプロジェクトマネジャー、シニアリードデータサイエンティストを務め、かつご自身がKaggle Masterでもあるという兵藤さんに、ブレインパッドでデータサイエンティストとして働く魅力をお聞きしました!

こんにちは、人事部の貞弘です。
ブレインパッドでは2004年の創業以来、データ活用を通して、小売・メーカー・金融・エンターテインメント・IT事業会社などあらゆる業界のお客様のビジネスを支援しています。

今回はKaggle Masterでもあり、プロジェクトマネジャーでもあるシニアリードデータサイエンティストの兵藤さんからお話をいただきました。

兵藤 誠
アナリティクス本部 アナリティクスサービス部 シニアリードデータサイエンティスト
2015年中途入社

データ分析は1つの手段、お客様のビジネスに活かす点にこだわる

── ブレインパッドへ中途入社されたきっかけを教えてください。

前職はWeb上で情報提供を行う人材サービス業で、マーケティング部門に所属していました。顧客データの可視化や分析に関わることがあったのですが、私がグラフ等を用いて可視化したデータが販促パンフレットに掲載されて、周囲からも「データを業務で活用させてもらった」という声をかけてもらい、ビジネス活用されるデータ分析の面白さを知りました。
もともと数学が好きで勉強していたのもあって、徐々にデータ分析にのめり込み、「自社データに限定せず、いろいろな種類のデータに触って分析をしたい」と考えるようになり、転職活動を始めました。

──ブレインパッドへの入社の決め手は何だったのですか?

分析手法を大切にしながらも、あくまで分析を手段として捉え、お客様のビジネスに活かすことに一番こだわっている点を採用面接で感じたことが決め手です。

──事業会社から受託分析へのキャリアチェンジで感じられた違い、苦労はありましたか?

結論から言えば、私にはブレインパッドが合っていたのか、苦労はあまり感じませんでした(笑)。
ただ、違いはあって、会話する人のバックグラウンドが異なることは意識していました。
事業会社の頃は、自社の社員同士、自社ドメイン等に対する共通理解があるのですが、受託分析の場合はそうはいかないですよね。
このため、会話の中で認識を確認することや、小中学生でも伝わるようなわかりやすい説明をすることは常に心掛けてきました。

──入社されてから現在まで、どんなプロジェクトを担当してきましたか?

入社して8年目になりますが、振り返ると10社程度担当しました。私自身の興味が強いこともあり、入社以来CRM(Customer Relationship Management)に関するプロジェクトを担当することが多かったです。お客様のお客様に関する分析ですね。
現在は、情報通信業と製造業の2社の案件のプロジェクトマネジャーを担当しています。実は製造業のお客様は、社歴と同じくらい長く担当しています。

──プロジェクトへのアサインは自身の希望内容も考慮されるのですね。継続して担当されているのはどんなプロジェクトですか?

そうですね。全て叶うわけではありませんが、担当したいドメインや伸ばしたいスキルなど希望を伝える1on1面談が定期的にあります。製造業のお客様のプロジェクトは、私自身、希望して担当しています。
プロジェクトの魅力の1つ目は、市場の変化に富んでいることです。新製品や技術の開発が盛んで、山あり谷あり、とにかく変化があります。2つ目は、データが豊富できれいな点です。お客様自身が、データ活用で事業の差別化を図っていきたいとお考えで、投資してデータを豊富にお持ちなんです。
3つ目は、主に対応いただくマーケティング担当部門の方が、データサイエンスに関するご理解がある点です。
このような背景から、新製品の検討等、さまざまな提案やチャレンジができており、変化があって魅力的なプロジェクトだと思っています。プロジェクトのテーマはお客様から相談を受けるケースもあれば、こちらから提案する場合もあります。
現在では複数のプロジェクトが同時並行しています。ありがたいことに信頼いただいていて、私が直接関わらないプロジェクトのことも、打ち合わせに参加して把握しています。

依頼いただくからには、データ活用のプロとして、付加価値を感じていただきたい

──頼りにされているんですね。製造業のお客様とのプロジェクトにおいて、これまでに特に印象に残っているプロジェクトはありますか?

私とメンバー2名の3名体制で半年間携わったプロジェクトで、データ分析のみならず、関わったモデルが実験店舗に実装されたプロジェクトです。
とある商品を購入されたお客様に、購入された商品の特徴を元に別の商品をレコメンドするという内容で、このレコメンドに関するモデルを作成しました。
実際に店舗で実装される仕組みなので、ミスのないレコメンドになるよう、テストやチェックを丁寧に取り組みました。その甲斐あって、精度の高い予測モデルが実装できましたし、実際に使われたことには、やりがいを感じました。

──プロジェクトマネジャーとして、仕事を進める上で心掛けていることはありますか?
お客様と接する時は、大きく2種類の言葉をお客様から聞けるように心がけています。具体的には「そうそう!」、「さすが!」という言葉です。
1つ目の「そうそう!」という言葉は、当たり前なのですが、認識が合っているかを確認しながら進めることです。お客様のおっしゃったことを解釈して、自分の言葉で改めて説明するようにしています。
2つ目の「さすが!」という言葉は、データ活用の引き出しの多さを伝えることです。私たちに依頼する付加価値を感じていただけるよう、データ分析のプロとして、お客様にはない知見を提案するよう、常に心がけています。
社内のプロジェクトメンバーに対しては、変な緊張感を感じることなくリラックスして業務ができるように意識しています。例えば、プロジェクトの話だけではなく、別に1on1の時間を取って業務と関係無い雑談をしたりなどですね。
ブレインパッドは私と同じく「データ分析が好き」というメンバーが数多く集まっているので、その気持ちを大切にしたいとも思っています。
それから、できるだけ自分で考えてもらうようにしていて、「私が言うことに基本的には批判的であってほしいし、私が言うことを正しいと思わず、もっと良いやり方があれば言ってほしい」とは常に伝えています。実際に意見を言ってもらえることもあります。

──データサイエンティストのプロジェクトマネジャーの醍醐味は何だと思いますか?

私は、お客様と会話しながら裁量を持ってプロジェクトを進められる点だと思います。
プロジェクトの進め方や期限もコントロールができますし、アプローチや解決方法を考えられることが楽しいです。お客様から言われたことをそのまま実行するのではなく、「Aの進め方ではなく、私はBの進め方が良いと思います」などと議論することも多いです。何がお客様にとってベストかを考えたり一緒に議論できたりすることが醍醐味かなと思います。
そして、お客様から価値を感じていただけて、「プロジェクトにいてくれてよかった」や「また一緒にやってほしい、いないと困る」等のお声がけをいただけることも、やりがいにつながりますね。

──兵藤さんはKaggle Masterとして、Kaggle社内Meetupでライトニングトークもされていましたね。Kaggleに取り組むきっかけは?

4、5年くらい前から、やはりいろいろな分析をしたいと思って、本格的に始めました。
自分が普段触れる機会が少ない要素技術、例えば画像データや自然言語などのテーマに取り組めるので、知的好奇心が刺激されまして。
コンペの締め切りが近い時は、業務後や土日も集中して取り組んでいます。
はじめは個人で取り組んでいたのですが、直近1、2年では社外の方とチームを組むことも多いです。この前のコンペは日本・中国・ポーランドの方でチームを組みました(いろいろあって、高順位だったのに失格になってしまいましたが…)。

試行錯誤して結果を出せることが面白い

──すごいですね。分析の仕事を終えて、また分析をやられるのですね。Kaggleの魅力は?

自分のアイデアを試行錯誤し、すぐに結果が出ることが面白いですね。ゲームみたいな感じで取り組んでます。また、誰もが同じ評価指標を元に優劣が決まるので、審査員などが優劣を決めるタイプのコンテストよりフェアでやりがいを感じます。
一方で、創意工夫をして結果が出ないと、辛いですが。
業務での分析プロジェクトに取り組んだ終業後に、Kaggleで別の分析に取り組むと、気分転換になりますね。
それと、社内の有志プロジェクトにも参加しているので、案件では関わりのないメンバーともKaggleを通して交流できる点も良いと思います。

──データ分析に本当に夢中なんですね!今後の目標はありますか?

キャリアプランを中長期的に立てるタイプではなく、キラキラとした目標があるわけではないのですが、常にお客様やメンバーに対して、何かしらの価値を伝え続けて「あの人必要だよね」と思われ続けていたいと思っています。
常に周りに価値を感じてもらい続けるために、仕事は勿論のこと、仕事外での分析の勉強なども続けていきたいと思っています。

──ありがとうございました!

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