データサイエンティストのスキルアップを目的とした「データサイエンティスト協会セミナー」参加レポート

こんにちは、広報の辻田です。

5月20日(金)に、一般社団法人データサイエンティスト協会が主催する「第1回データサイエンティスト協会セミナー 2016」が、株式会社内田洋行 ユビキタス協創広場 CANVAS(東京都中央区)にて開催され、当社 アナリティクスサービス本部 本部長 塩澤 洋一郎が登壇しました。当日は、データサイエンティストの方や、今後データサイエンスに携わりたいと考えている方が約130名も来場し、会場は熱気に包まれました。

▲データサイエンティストのスキルアップと参加者同士のコミュニケーションの場の提供を目的に開催されたセミナーの模様。定員を大きく上回る申し込みがありました。

データサイエンティスト協会は、国内随一の60名超のデータサイエンティスト集団を有する当社が発起人となり、産官学の有志とともに2013年に発足した団体です。現在、当社代表取締役会長の草野が同協会の代表理事を務め、各種活動に当社の社員も積極的に参加しています。今回、データ分析の実務で役に立つ情報を提供したいという同協会からのリクエストにお応えして、データ分析プロジェクトに関する豊富な経験をもつ当社の塩澤が「カスタマーエクスペリエンス戦略とビッグデータ分析」というテーマで講演しました。

セミナー前半:講演「カスタマーエクスペリエンス戦略とビッグデータ分析」

▲講師を務めた当社 アナリティクスサービス本部 本部長 塩澤 洋一郎

顧客に対する「製品やサービスを通じて、顧客に良い体験をしてもらうことで、次の購入や利用につなげたい」という思いから、「カスタマーエクスペリエンス」の重要性がいたるところで叫ばれています。

講演の中で塩澤は、 「『カスタマーエクスペリエンス』を実現するためには、その計測・可視化が第一の課題。また、全顧客接点を最適に設計するという観点からは、事業横断、部門横断の現状把握と施策実行が必要になる。これをデータ分析で支える。」と力説。

また、「かつては分析の対象、サンプル数も限られたリサーチデータに基づく分析が中心であり、十分に分析ができていなかった。しかし、テクノロジーの発達により、Webやスマートフォン、センサーなどからのデータ取得が容易となり、マーケティングの全領域にわたりデータ分析を活用するトレンドになっている。」と説明。

カスタマーエクスペリエンス戦略を実行するために、どのような視点でデータ分析の手法やアプローチを自社のビジネスに取り入れていけばよいのか、具体的な事例を含めて説明しました。

セミナー後半:登壇者による「パネルディスカッション」

後半では、本セミナーの登壇者による「パネルディスカッション」が開催されました。

[モデレーター]
 眞鍋 尚行 氏(株式会社電通 デジタルマーケティングセンター チーフ・データサイエンティスト、写真右)
[スピーカー]
 塩澤 洋一郎(株式会社ブレインパッド アナリティクスサービス本部 本部長、写真左)
 山本 覚 氏(データアーティスト株式会社 代表取締役社長、写真中央)

本パネルディスカッションで、塩澤からは、前半の講演内容に対する質問に答える形で、当社が行ってきたデータ分析プロジェクトをささえる「データサイエンティスト」をどのように採用・育成しているのかということを中心にお話しさせていただきました。

「データサイエンティスト」という職業がまだ世の中に浸透する前から、国内でデータ活用の分野を切り開いてきた当社。塩澤は、「創業当時はデータサイエンティストという言葉もなく、企業がデータ分析官を採用しようと思っても、そもそも採用市場に存在していなかった。ブレインパッドのデータ分析事業の歴史の裏側は、データサイエンティストとは何か?、どのようなスキル・姿勢・クオリティを持つべきかということを常に考え、データサイエンティストを創り育ててきた歴史とも言える。」と語り、これにより至った結論として、「採用にあたっては、データサイエンスといったスキル面だけでなく、未踏の領域に勇気を持って挑戦する気概があるかどうか、また、ブレインパッドが大事にする価値観(*1)に共感できるかどうかをとても重視している。」と説明しました。

また、当社の新卒社員をどう一人前のデータサイエンティストに育てるのかといった実例として、現在は「ブレインパッド教育講座」として社外にも提供している当社の研修制度について紹介し、時間が足りなくなるほど、充実したパネルディスカッションとなりました。



当社では、今回の講演で取り上げたビッグデータ活用や、データ活用人材育成に関するお手伝いをさせていただいております。ご興味のある方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。

(*1)当社は、「BrainPad Values」という全社員で大切にしたい4つの価値観(信頼される、挑戦する、協働する、多様性を許容する)を定めて、全社員の行動指針として共有しています。