若手データサイエンティストが伝えたい「需給計画策定のためのデータ分析プロジェクトってどんな仕事?」

本記事は、データサイエンティストが活躍するプロジェクトの一例を就活生の皆さんに具体的に理解してもらうことを目的として、ブレインパッドに新卒入社した若手データサイエンティストがインタビューを企画し、執筆したものです。

今回は新卒入社3年目で、さまざまなプロジェクトで活躍する橋本さんに、データサイエンティストとしての業務の様子をお話しいただきました。特に、プロジェクト内で必要となるスキルセットの獲得までの話に注目してお伝えします。

データサイエンティストの業務の全体像は別の記事で紹介していますので、本記事と合わせてご一読ください。
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1. プロジェクト紹介:仮説と検証を繰り返し、実務にフィットする需給計画を実現

──早速ですが、今回お話しいただけるプロジェクトの概要を教えてください。

このプロジェクトのクライアントは某メーカーで、製品の需給計画を策定するためのアルゴリズムを開発しています。現状、クライアントが実施している需給計画の策定は、担当部署の負担が大きく、属人的な業務となってしまっているため、持続可能性の観点で課題があります。その解決のために、当社にご依頼をいただきました。
私たちが開発しているアルゴリズムを活用することで、より簡単に、誰でも計画を策定できるようにすることを目指しています。

──ありがとうございます。もう少し、プロジェクト内容を深掘りさせてください。

もちろんです。大きく2つの業務があります。
1つ目は、需給計画で現在行われている業務のヒアリングと、アルゴリズム開発のための要件定義です。
アルゴリズム開発にあたって、実装を見据えながら仕様を決定していく業務になります。まず、クライアントとコミュニケーションを取りながら、工場の製造ラインに関する製造制約など、需給計画が満たすべき観点を洗い出しました。その後、どの観点をどの程度重視するかを検討し、詳細な要件を定義しました。さらに、クライアントが保有する需給計画に関するデータを提供していただき、そのデータセットをもとに、実現可能な落としどころを探っていきました。
2つ目は、アルゴリズムの実装とその検証です。
要件が固まったら、アルゴリズムを実装し、その結果が意図通りの挙動になっているかを検証します。検証作業は、私たちだけでなくクライアントにも参加してもらいながら進めています。

──需給計画を策定するアルゴリズム開発において、難しかったと感じるポイントはありますか?

そうですね。これまで属人化されていた業務をアルゴリズムに組み込めるよう定式化することが難しかったと感じています。業務についてヒアリングした内容を定式化する際、実務要件とアルゴリズムの挙動が意図した通りに動作するかをクライアントとすべて確認し、一つずつ合意を取っていく必要がありました。
アルゴリズム開発ではハードスキルが注目されがちですが、ヒアリングをもとに定式化していく過程では、コミュニケーションなどのソフトスキルが求められました。このプロセスを通じて、自身の成長にもつながったと感じています。


2.身につくスキルとやりがい:できないことを「できない」と伝えることが重要

──橋本さんの1日のスケジュールを教えてください。

コーディングや、定例のための資料づくりなど手を動かすことがメインになっています。
また、クライアントからの質問に対応することなどの、クライアントコミュニケーションも一部担っています。

──このプロジェクトでは特にどんなスキルが求められましたか?

先ほどの内容と重複しますが、今回の業務ではハードスキルとソフトスキルの両方が求められました。
Pythonでのコーディングは学生時代にも経験していましたが、実務で活用されるアルゴリズムの開発は今回が初めての経験でした。プロジェクトの初期はかなり苦労しましたが、PM(プロジェクトマネジャー)からの手厚いフォローもあり、なんとか自走できるレベルまで成長できたと思います。
ソフトスキルに関しては、クライアントとのコミュニケーションや、受領データを通じた要件定義を行うスキルが求められました。クライアントの要望を正確に理解し、アルゴリズムに実装可能な形で的確に表現し直すだけでなく、受領データでそれが実現可能かどうか、もし不可能であればどのようなデータがあれば達成できるのかを判断する力も必要でした。
ハードスキルは自分で学習すればある程度習得できますが、このようなソフトスキルは一人で身につける機会が少ないため、PMの立ち振る舞いや、実際のクライアントとのコミュニケーションを通じて日々学ばせてもらっています。

──ハード面のスキルアップはどのようにされていたのか教えてください。

プロジェクト内で必要になった技術を、インターネットやChatGPT、本を活用しながらその都度キャッチアップし、スキルを伸ばしていきました。
プロジェクト開始当初はPythonの基本的な理解はあったものの、コードの可読性までは意識できていませんでした。しかし、必要な情報を都度検索したり、ChatGPTに質問したりすることはもちろん、PMの方が書いたコードを読み解き、レビューコメントを通じて徐々に習得していきました。

──PMから学んだソフトスキルにおいて、特に印象に残っていることはありますか?

ヒアリングスキルなどのコミュニケーション力はもちろんですが、実装できないことを「できない」と論理的に明言することの重要性を学びました。言い換えると、これはクライアントの期待値を適切にコントロールすることにつながります。「できる」と安易に伝えてしまうと、後になって実現不可能な要件が問題となり、結果的に信頼を損ねる可能性がありますよね。
とはいえ、「できない」と伝える際には、単なる否定ではなく、技術的な制約や代替案を論理的に説明し、クライアントと合意形成を図ることが重要であることも同時に学びました。

──ありがとうございます。プロジェクトのやりがいについても教えてください! 楽しかったことや、苦労したことなどもあればお願いします。

クライアントからの要望に対して、満足のいく形でアルゴリズムを実装できたとき、楽しさを感じます。いただいた「要望」を、アルゴリズムに落とし込める「要件」として適切に定義し、実装後に意図通りの「挙動」になっているかを確かめるのですが、特に難しい要件を表現できたときは、この課題に取り組んで良かったと感じる瞬間です。
また、アルゴリズムを完成させることによって、クライアントの実務を効率化できるため、その点でもやりがいを感じます。
一方で、アルゴリズムが意図通りに挙動しない場合の原因調査は、一筋縄ではいかないことが多く、日々苦戦しています(笑)。

3.今後のキャリアと就活生にひと言:日々学びながら、得意領域を見つけていきたい

──今後どのようなデータサイエンティストになっていきたいとイメージされていますか?

今後、ブレインパッドでステップアップしていくにあたり、どの業界や依頼内容であっても、データサイエンティストとして恥ずかしくない存在になり、仕事を任せてもらえる人材になりたいと考えています。
クライアントが抱える課題の根本を見極め、本質を捉えた上で、逆算した立ち振る舞いができるようになりたいですね。現在興味があるのは、医療・教育・行政といった領域で、今後何らかの形で関わっていきたいと考えています。

──最後に、就活生のみなさんへメッセージをお願いします!

就活や大学・大学院での活動で忙しい日々を送っているかと思いますが、そんな時でも自分がやりたいことにできるだけ真正面から向き合ってほしいなと思っています。
やりたいことに真剣に取り組むことは、人生の満足度に直結すると考えており、就活の時期に限らず大切なことだと感じています。
たとえそれが仕事に直接関係のない活動だったとしても、そうした取り組みを通じて毎日モチベーション高く過ごすことで、結果的に仕事でも高いパフォーマンスを発揮できると思います。
皆さんの日々の取り組みや想いが、企業との良いご縁につながることを願っています!


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