若手社員が伝えたい「データサイエンティストってどんな仕事?」

「データサイエンティスト」と聞いて、皆さんはどんなイメージを抱くでしょうか。本記事は、就活生の皆さんにデータサイエンティストの仕事をより身近に感じ、具体的なイメージを持ってもらえるよう、ブレインパッドに新卒入社した若手データサイエンティスト6名(恒川、堀内、山添、河合、木村、齋藤)が執筆したものです。本記事を通じて、データサイエンティストの役割や業務内容について、解像度を高めていただき、今後のキャリア選択に役立てていただければ幸いです。
データを活用してどのようにビジネス価値を創出していくのか、そのプロセスをぜひ感じ取ってください。


1章 データサイエンティストが支えるデータ活用と意思決定

現代のビジネスでは、膨大なデータが日々生み出されており、企業が成功を収めるためには、これらのデータを活用してどれだけ的確な意思決定を行えるかが鍵を握っています。その中でも、データサイエンティストは多くの企業で劇的な成果を生み出しており、その一例として、皆さんもご存知の動画配信サービス「Netflix」のデータ活用を紹介します。
Netflixは、ユーザーに合った作品をレコメンドするだけにとどまらず、作品のサムネイル画像も、各ユーザーの好みに応じてパーソナライズしています。例えば、視聴履歴からユーザーが好きな俳優をサムネイルに表示したり、カーチェイスのようなアクションシーンを強調したりすることで、ユーザーの興味を引き、視聴体験を向上させています。このようにデータを駆使して、ユーザーにとって満足度の高い体験を提供することで、Netflixはビジネス価値を飛躍的に向上させています。(参考:https://netflixtechblog.com/artwork-personalization-c589f074ad76
データサイエンティストは、このようなデータ活用の裏側で、ビジネスの成功に不可欠な役割を果たしています。一般的に、データを活用してビジネス価値を創出するプロセスには、次のようなフェーズがあります。

一見、データサイエンティストは「分析」のみを担当する専門家のように思われがちですが、実際にはこのすべてのフェーズに深くかかわります。単に分析だけを担当してしまうと、次のような問題が発生する可能性があります。

  • 分析の前提を誤ってしまい、データ分析からは達成不可能な課題設定がされてしまう
  • 分析結果が具体的なアクションにつながらず、ただのレポートとして終わってしまう

だからこそ、データサイエンティストは戦略立案から自動化までの全体を見渡しながら、ビジネスとデータの翻訳者としての役割を担います。
次章では、データサイエンティストが中心となって活躍する「課題特定」「分析」「施策実証」フェーズを詳しく解説していきます。

2章 データサイエンティストの仕事の流れ

本章では、「課題特定」、「分析」、「施策実証」の各フェーズでの実施内容を説明します。

課題特定フェーズ

データサイエンティストは依頼者(クライアント)の要望に応じて課題解決を行いますが、プロジェクト開始時に依頼される内容は抽象的であることが多いです。そのため、依頼者(クライアント)へのヒアリングを通じて、経緯や思いなどの背景を理解することが、本質的な課題解決の第一歩です。
次に、問題を解決可能な構成要素に分解し、課題を明確化します。
その上で、プロジェクトの成果として「実現したい理想の姿」を設定できてはじめて、分析技術を用いた課題解決の取り組みに移ります。

分析フェーズ

物事を解き明かしていく切り口は無数に存在するため、全てを試すのは困難です。そこで、効率的に課題を解き明かすために、検証可能な仮説を立てた上で分析アプローチを具体化します。問題の本質を捉えて解決策をイメージし、最も妥当な仮説を導き出せるかが腕の見せ所です。
その後、仮説に沿って解決に用いる手段を検討します。この段階でできる限り作業を細分化して分析手順を言語化しておくことが、手戻りを防ぐことに繋がります。
分析設計が固まった末に、やっとデータ分析の実施に取りかかることができます。仮説がすぐに実証されることは少なく、分析結果と得られた示唆をもとに新たな仮説を立て、再度分析を行うサイクルを繰り返すことが一般的です。

施策実証フェーズ

データ分析から得られた示唆をもとに、依頼者(クライアント)に実行してもらう施策を検討します。複数の施策案について、効果、スピード、コストなどの観点から総合的に判断し、実施する施策を決定します。
施策実施後は、目標達成状況を確認する必要があります。例えば、マーケティング施策の場合、効果を統計的に検証します。アクションの結果、影響を受けたセグメントを特定し、中長期的なモニタリングやさらなる取り組みにつなげることもあります。

ここまで、データサイエンティストの仕事の流れについてまとめてきました。まだご紹介したい業務内容や事例がたくさんありますので、今後も若手データサイエンティストの幅広い活躍を発信していきます!

3章 こんな人はデータサイエンティストにぴったり!

ここまでご覧いただいたように、データを活用したビジネス価値創出のプロセスにおいて、データサイエンティストには幅広い活躍の場があります。記事を読んでくださった方の中には、単なるデータ分析に取り組むだけでなく、携われる業務範囲の広さに驚いている方もいるのではないでしょうか?
最後に、このような仕事に取り組んでいるブレインパッドのデータサイエンティストに共通する特徴を紹介します。

1. 学ぶことが好きで、チャレンジ精神がある方
データサイエンティストの世界は、新しい技術やツールが日々進化し続けています。この変化の中で、技術革新への好奇心と挑戦を通じて成長する姿勢が求められます。ブレインパッドでは、継続的な学びと成長をサポートする環境が整っています。新たな高みを目指す意欲と情熱を持つ方をお待ちしています。

2. データと真摯に向き合い、ビジネス価値の創造に興味がある方
データに対する誠実な姿勢と、その結果を受け入れる柔軟さが重要です。また、ビジネスにおいて価値を生み出す要素を深く理解し、それを実現するための創意工夫ができる能力も求められます。データ活用のスペシャリストとして、データサイエンティストは依頼者(クライアント)のニーズに寄り添い、ビジネス価値の創造に積極的に貢献することが期待されています。

3.コミュニケーション力と柔軟な思考を持つ方
データサイエンティストの仕事は、決まった答えがないことが多く、自分で考え抜いて解決策を見つける力が必要です。また、チームや他部門との協力や依頼者(クライアント)へのヒアリングでは、相手の立場に立って話を聞き、わかりやすく説明するコミュニケーション力も重要です。他者との協調性や適応力があり、複雑な状況でも新しい視点で問題を解決できる方を歓迎します。


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私たちは「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」ことを目指して、さまざまな分野での変革を実現するために、多様なバックグラウンドを持つメンバーの叡智を集めて仕事に取り組んでいます。あなたの個性や強みを活かして、私たちとともに未来をつくり上げていきましょう!
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