ブレインパッド同期対談(Vol1.2010年新卒入社編) 〜創業期を築き、次のチャレンジへ。そして、いつかまた〜

2021年11月末に、CDTOを務めていた太田さんがブレインパッドを卒業しました。
初めて聞いた時はとてもショックを受けましたが、その想いを聞いてからは「太田さんらしい選択だな」と社員みんなが感じたことと思います。
これからも大切な仲間であることに変わりない太田さんの決断の背景を、本ブログでも紹介させてください。少々長めですが、熱い想いとブレインパッド愛がたくさん詰まっています!

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<目次>

※太田さんの個人ブログにも、今回の決断に関する記事が掲載されています。


新卒として上場前のブレインパッドに入社し、12年間ずっとブレインパッドの最前線を走ってきた太田さんが卒業する…。
CDTO(Chief Data Technology Officer)という要職にあった太田さんの決断は、当然社内にも激震が走りました。しかしその裏側には、一言では言い尽くせない数々のドラマがあったそうです。
新たな挑戦に向けてのビジョン、転職という大きな決断に至るまでの葛藤を、新卒時代からの同期である紺谷(アナリティクス本部 アナリティクスサービス部長)と共に、根掘り葉掘り聞かせてもらいました!

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(写真左)アナリティクス本部 アナリティクスサービス部長 紺谷
(写真右)元CDTO(Chief Data Technology Officer) 太田さん


――退職されることをお聞きし、正直、かなり驚きました…!

太田そうですよね。正直この決断に至るまでに非常に悩みましたし、「やっぱり転職しない!ブレインパッドに残る!」と言ったこともありました(笑)。でも、結果的には転職を決意しました。

――そうだったんですね! ぜひブレインパッドでの思い出と共に、決断の舞台裏や思いの丈を聞かせてください! 今日は、新卒同期入社の紺谷さんにも来ていただいています

紺谷:よろしくお願いします!こんなちゃんとインタビューされると思ってなかったので緊張しますが、太田さんとじっくり話すのが楽しみです!

苦難を乗り越えデータ活用の未来を切り拓いてきた12年間

――まずは、お二人が出会った新卒時代について教えていただけますか?

太田:学生時代は理論物理学を学んでいました。アカデミアで物理を極めるのか、社会に出るかは少し悩みました。
そんな中、エージェントから「こんな会社あるよ」って教えられたのがブレインパッドでした。
その当時、データ分析を生業にしている会社はほとんどなくて、「データマイニング(当時は、このデータマイニングという言葉が主流)」って言葉が出てきた時に直観的に「面白そうなことやってるな、話を聞いてみたいな」と思ったんです。
会社に話を聞きに行ってみたら、草野さん(現社長)が出てきて、「データは増えてるのに、全然活用できていない。持続可能な社会をつくるには、今後データ活用が重要になるんだ!」と言われたんです。
実は私も、高校時代から漠然と似たようなことを考えていたのですが、草野さんは単に考えるだけでなく、実際に行動に移してビジネスとして成立させていたんです。それもあって草野さんの言葉に強く惹かれたのを覚えています。「ブレインパッドは面白い!」と思いました。
ただ、裏話をすると、実は僕…一度断られかけたんですよね(笑)。

一同:ええーっ!?(笑)。

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太田:はい、紆余曲折あって、なんとか内定をいただきましたが。

――紺谷さんはどんな動機だったのでしょうか?

紺谷:私の場合、大学では数理統計学の研究室に所属しデータ分析を学んでいたので、それを活かせる仕事に就きたいなとは考えていました。
当時、銀行の統廃合なども話題になっていて、どんな大手企業にも安定はないことを感じる中で、仕事を通じて自力で食べていける力を身に付けたいと考えていました。
だからいろんなことをがむしゃらに経験できる場所、それってベンチャーの方が良いなって思ったんですよね。
当時「データ分析×ベンチャー」は、本当にブレインパッドしかなかったんですよ。

太田:なかったですよね。

紺谷:うん、本当になかった。その後、内定をもらえたので入社を決めました。

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――現在はデータ分析へのイメージも大きく変化したと思いますが、どんな変化を感じますか?

太田:振り返ってみるとありがたいことに、入社してからブレインパッドの事業領域はブーム続きでした。「ビッグデータ」、「データサイエンティスト」、「AI」、今では「DX」といった感じで。
そんな中で、周りからの見え方も変わってきたと思います。少し象徴的な話なんですが、昔、現会長の佐藤さんが「機械学習を使って未来を予測できます」と営業に行ったら「占いでもするのか」と怪訝な顔をされてしまった、という話をよくしていました。
それが一転、現在はお客さまもデータ活用の重要性を認知していることが多く、そんなことを思う人はいなくなりました。社会のデータ活用に対する考え方も、大きく変化したことを感じる話です。

紺谷:逆はありますよね。データがあれば何でも出来ると思っている人はいたりします(笑)。昔は怪しげな物だったデータが、今ではまるで魔法の道具です。

――面白い話ですね。データ活用の最前線を走ってきたお二人にとって、印象に残っている案件はありますか?

太田:美談じゃないかもしれないけど、僕が入社した直後、炎上していた案件にヘルプで入ったことがありました。大変な案件で、お客さんを怒らせてしまったりもしたのですが、ミーティングが終わって退出する間際に、お客さんに「彼(当時の上長)は納期に遅れることはあったとしても、絶対に約束は守る人だからね」ってボソッと言われたことがとても印象に残っています。
その言葉を聞いた時に、ビジネスでしっかりと「信頼を得ること」や「誠実に取り組んでいくこと」って重要なんだなと思いました。結局、納期は遅れてしまいましたが、なんとか無事納品できました。すごく大変でしたけど、上場間際の案件でとても印象に残っています。
あとは、CDTOという役職になってから、大阪大学に寄附を実施したり、大学教授との共同研究を始めたりしたのですが、これはブレインパッドでは誰もやったことのない仕事でしたし、とてもやりがいのある仕事でした。ちょうどその頃、数理最適化の講師をされていた方が偶然ブレインパッドにジョインしてくれたり、何か縁を感じる案件でした。

枠組みに捉われない人物。挑戦は納得だった。

――大きな変化を体感してこられたんですね! さて、そろそろ本題に。紺谷さんは、太田さんの退職の意向を聞いた時、どうでしたか?

紺谷:私は卒業が決まった直後に聞いたんですけど、「エンジニアに戻って技術を高めるためにプレッシャーにさらされた中で働く」という覚悟を持った決断は、太田さんらしいなと思いました。

――驚いたりはしなかったですか?

紺谷:めちゃくちゃびっくりしたかと言われれば、実はそうでもないです。太田さんって何でもありで、予測の範囲内で動く人ではないと思ってるので(笑)。
人って、自分のいるポジションとか、周囲から感じる暗黙の期待をくみ取って、その枠組みの中で動くと思うんですけど、太田さんは全く気にしない人です。

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――なんとなく答えは想像つくのですが、一応聞かせてください。CDTOという要職を離れて、新しい環境に挑戦することに迷いはなかったですか?

太田:CDTOという地位を手放すこと自体はあまり気になりませんでした(笑)。もちろん、周りに迷惑をかけないかとか考えましたが、最終的に自分が抜けても大丈夫だろうと判断しました。以前マネジメントをしていた頃だったら、結論は変わっていたかもしれないですね。

医療版 Google を目指す。壮大な夢を本気で目指したい

――実際、そのやりたいことについて教えていただけますか?

太田:次の会社はUbie株式会社という医療系のスタートアップで、AI問診のサービスなどを提供している会社です。

Ubieが面白いなと思ったのは、データという観点で医療業界全体の変革を起こそうとしているように見えたところです。ブレインパッドに在籍したまま医療業界と関わろうとすると、基本的に特定の医療機関や企業に対してデータ活用・分析の支援をすることになると思いますが、Ubieであれば、一つの企業、機関に閉じずに医療業界全体をデータ活用を通じて変えていく、というより大きなアプローチができる。そう考えました。

――どうしてUbieだったんでしょう?

太田:Ubieの代表の方とお話させていただく機会があったんです。ちょっと表現を選ばずに言えば、厨二病感があるというか、すごく熱い方で(笑)。

一同:(笑)。

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太田:ベンチャーの頃のブレインパッドや、当時の草野さんのことを知っているので、そういう人にすごく惹かれるんですよね。その熱意が大切なことも知っていますし。
それから社長だけじゃなくて、エンジニアや事務系の人などを含め、会う人全員が経営の視点を持っていることに、非常に驚きました。社長にすごく惹かれたし、その周りに集まっている仲間も素直にすごいなと思いました。

やっぱりブレインパッドに残りたい、でも挑戦したい。何度も気持ちが揺れる、大きな葛藤があった

――飛び込む決断をするまでに深い葛藤があったのではないですか?

太田:Ubie の話があった時、ちょうどブレインパッド内での新たな取り組みを始めたいなと考えていました。関口さん(当社取締役)にその取り組みについての相談をするついでにUbieの話もしようかなと考えていたんですが、Ubieに惹かれ「この会社に行きたい!」と思ってしまって、結局当初予定していた相談はせず、「僕、転職します」って話をしました(笑)。

一同:ええーっ!

太田:勢いというのもあるかもしれませんが、実はその後もしばらくの間「転職します」と「ブレインパッドに残ります」を行ったり来たりして、ウジウジしてました(笑)。ブレインパッドで今後体験できることと、Ubieで体験できるであろうことを比較したりして。僕にとってブレインパッドは居心地の良い環境なんです。でも、そこに居座るのは「自分らしくないな」と、最終的に思ったんですよね。

――強い引き止めはなかったんですか。

太田:う〜ん、みんな僕の味方になって考えてくれました。そんな中で、これから残ってやれる仕事、待遇、その他諸々を比較して、考えて・・・そしてさっきお話しした通り、「飛び込まないのは自分らしくないな」と、最後は決めました。

ブレインパッドでの12年間に後悔はない。本当に成長させてくれた12年

――話はかわりますが、新卒でブレインパッドへ入社して、後悔したことなどありますか?

太田:後悔は一切していないですね。
いや、実は新卒2~3年目頃に大手企業の人たちが羨ましいなぁ…って一瞬後悔したことはありました(笑)。

一同:(笑)。

太田:でも、今改めて振り返ってみても全く後悔はしていないです。
自分が生きていく上で大切にしていることの一つに、「自分の思うことを、自由にトライしてみる」というのがあります。当然そのためには、自由にできるだけのスキルや多少のお金などが必要です。
その点、ブレインパッドには自由があって、好きなこともさせてもらえる。知識や技術も身に付きますし、成果に対する報酬(給料)もある。本当に働きやすい良い環境だなと思います。

――では、ブレインパッドでの12年間だからこそ得られたものはなんでしょうか?

太田:いろいろありますが、1つは上場を経験できたことです。
あとは、ちょっと話はずれるんですが、データ分析という業界においてブレインパッドは先行者利益を得ていると感じています。僕自身もブレインパッドでCDTOというポジションにいられたのは、上場前からジョインしていて、先行者利益を得られているからだとも感じています。
今の新卒はとても優秀で、今だったら僕は入社すらできていないかも。

紺谷:それは私も思います。現在採用面接も担当していますが、12年前の自分が今面接を受けたら間違いなく落ちますね(笑)。それくらい今の新卒・中途社員は優秀な方ばかりです。

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――ブレインパッドで得たもので、新しい会社に持っていきたいものはありますか?

太田:そうですねぇ。。データ活用を通して医療業界全体を変革しようと思ったら、プロダクトを作る以外のところも必要だと思うんです。
ブレインパッドは自社プロダクトも提供していますが、受託分析などのデータ活用に関するコンサルティングも行ってきました。そこで得たノウハウは、プロダクトを作るのとはまた違う、大きな武器になると思っています。

――続いて紺谷さんに聞きたいです。太田さんという存在がブレインパッドに残したものや文化を教えてください。

紺谷:太田さんに限らず、長くブレインパッドに在籍している人の特徴・文化かもしれないのですが、「やることの範疇を限定しない」というのは感じます。
ルールは統制が取れるという良い面がある反面、ルールから外れたものは例外として途端に面倒になったりします。「ルールを壊さずに、範疇を越えて自身が思ったこと、やりたいことをどう実現するか」、それはすごく重要なマインドだと思っていて、そのマインドを伝導していくことに太田さんは大きな役割を果たしていたと思います。

同じ未来を見ている

――同じデータ活用の業界で仕事をされるので、将来どこかでブレインパッドとまた交差する可能性もあると思いますが、その時どんな関わり方をしたいですか?

太田:あ、僕、紺谷さんと一緒に採用やりたいですね。採用イベントを一緒に開催したりとか。

紺谷:いいですね。他にも考えたらいろいろ出てきそうな気がしますね。
例えば企業のサポートに特化しているブレインパッドと業界全体に革命を起こそうとしているUbie。その文脈でリンクできたら、社会に対して結構大きなインパクトを与えられるんじゃないかなって気がします。

太田:たしかに、ブレインパッドと直接ではなくても、例えばブレインパッドが、ある医療機関を支援していて、その先で実は繋がっている、なんてことは十分にあり得そうですね。あと僕は社外でコミュニティ活動もやっているので、技術共有とかは今後も一緒にやっていきたいです。

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データ活用の未来を担う仲間へ

――今のブレインパッドだからこそ得られるものは、なんだと思いますか?

太田:いろいろあると思うんですが、経営陣の先見の明がすごい。
例えば、2016年頃AIブームで深層学習が騒がれていた時代、AIベンチャーの多くはエンジニアの採用に躍起になっていました。でも実はその時、ブレインパッドは既にコンサルタントの採用に力を入れ始めていました。当時はその方針に疑問の声も一部あったと思いますが、数年経った今、コンサルタントがいるおかげでデータ活用の幅が広がっています。データを分析するだけではなく、きちんと活用しようとすると、コンサルタントの力はやっぱり強いんですよ。データサイエンティストだけではなかなか思いかないような選択肢を見つけ出すことができる。

当時僕は「コンサルっぽくなるのはやだなぁ」なんて思っていたわけですが、振り返ってみると、ブレインパッドの経営陣の先を見通す力は本当にすごいな、と思うわけです。もし、先の世界を見たいなら、積極的に経営陣に話しかけてみて、何を考えているのか聞いてみると、得られるものがすごく多いと思います。それに応えてくれる経営陣ですし。

――紺谷さんはいかがですか?

紺谷:「やることの範疇を限定しない」って話は、すごく象徴的な話だと思っていて、最初は小さな葦の葉を飛び越えているんだけど、その葦の成長に伴って気付けば段々と高い葦の葉を飛び越えられるようになっている。
「やりたいことをやるために越えなきゃいけない壁の越え方」みたいなものって、ベンチャーから一部上場企業になって組織規模が大きくなる過程で私たちに自然と身に付いたものなんじゃないかと思うんですよね。
そのアナロジーみたいなことが今起こっているのではないかと。
例えば、データサイエンティストって何をする仕事なのかを考えた時に、いわゆるデータ解析だけをする仕事ではないですよって話です。
コンサルタントやエンジニアと一緒になって、「コンサル領域やエンジニア領域にはみ出して初めて価値になる」ということを入社直後から経験できる世代だと思っています。

太田:僕らの頃より葦の葉が高い気がするけど、どうしたらいいですかね?(笑)。

紺谷:領域も広がったし、純粋に葦の葉が高くなったことが全てじゃないかもですが、新卒が飛べる葦の葉の高さも高くなっている気がします。だから、その時々で手の差し伸べ方というか、高く飛ぶ方法の教え方は変わりますよね。難しいですよね(笑)。


~この後も随分、若手育成談義に花が咲きました。スキル面の育成、マインド面の醸成、それに対する課題感。お二人の熱い想いをひしひしと感じました。内容が気になる方はぜひ、お二人に聞いてみてください。~

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場所は違うけど、同じ想いで世の中を良くしよう

――ここで一つサプライズです。ブレインパッド社員からのメッセージです。

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太田:うわあ、びっちり書いてある!

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紺谷:すごいですね、メッセージが詰まりすぎてて、フォントが小さい!

太田:これは、泣いちゃいそうですね。

――最後にブレインパッドの皆さんにメッセージをいただけますか?

太田:ブレインパッドの中にもいろんな課題はあるとは思うのですが、すごく良い会社です。
ブレインパッドって本来すごく自由な会社なんですよね。そんな中僕が少し不安に思っているのは、最近は自由であることに気付けていない人が結構多いのではないか、ということです。ぜひ経営陣と話してみてください。きっと自分達が思っている以上に「自由」であることに気付けると思います。
それから仕事は楽しまないと意味がないと思うので、どうか皆さんブレインパッドの中で「自由に楽しんで」働いてください。
僕は、ブレインパッドから抜けますが違う業界で同じことをするわけですし、今後も関わることがあるかと思います。何かで縁がある時にはぜひぜひ、声を掛けてください。
12年間ありがとうございました。

――紺谷さんからも太田さんにメッセージをお願いします。

紺谷:今回改めて太田さんと話をして、太田さんの今回の転職は、「エンジニアとしてもう一度スキルを磨くだけでなく、医療業界全体のデータ革命を支援するため」だと感じました。
それは、エンジニアよりさらに上位のレイヤーとして関与していくということだという意思表示だと思ったので、そういうことか!と納得しました。
データ分析やデータ活用というものを用いて社会に貢献していくということは、すごく本質的な価値貢献だと私は思っています。業界やデータ活用への関わり方、立場などは色々変わるかもしれませんが、「世の中を良くする」ことに貢献するという想いは同じだと思っています。新しいフィールドでも身体に気を付けて頑張ってください!

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――今日はありがとうございました!


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