TensorFlowを遊び倒す! 3-1. TensorFlow Mechanics 101

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※TensorFlowとは2015年11月9日にオープンソース化されたGoogleの機械学習ライブラリです。
 本ブログでは、実際のTensorFlowの使い方を連載方式でご紹介しています。


皆様こんにちは。

テクノロジー&ソフトウェア開発本部の佐藤貴海です。今回のブログは、「TensorFlow Mechanics 101」をご紹介します。

https://www.tensorflow.org/versions/master/tutorials/mnist/tf/index.html#tensorflow-mechanics-101

ソースコードが以下のURLに掲載されています。
https://tensorflow.googlesource.com/tensorflow/+/master/tensorflow/examples/tutorials/mnist/

その中で、今回は以下の2つのファイルを見ていきます。

  • fully_connected_feed.py
  • mnist.py

内容としては、これまでと同じMNISTの手書き文字の認識なので、重複する解説は省略し、今回はいままで出てこなかった以下の2つの機能について紹介します。

  • グラフ表示機能
  • 学習結果表示機能

Webアプリによる表示

pipでTensorFlowをインストールした場合、tensorboardコマンドがパスに追加されるので、SummaryWrite(後述)に渡したログディレクトリを指定して実行すると、6006番ポートにWebアプリが起動します。

$ tensorboard --logdir=/path/to/log-directory

グラフ表示機能

TensorFlowは、計算の実行計画をグラフと呼んでおり、これをまさにグラフとして出力することができます。Webアプリのナビゲートバーの「GRAPH」にアクセスすると、以下のような画面を見ることができます。

しかし、何もせずにグラフを表示すると非常に見にくいので、tf.name_scopeで名前をつけて見やすい状態にします。
ここでは、各層ごとに'hidden1', 'hidden2', 'softmax_linear'と名付けています。

# Hidden 1
with tf.name_scope('hidden1'):
  weights = tf.Variable(
      tf.truncated_normal([IMAGE_PIXELS, hidden1_units],
                          stddev=1.0 / math.sqrt(float(IMAGE_PIXELS))),
      name='weights')
  biases = tf.Variable(tf.zeros([hidden1_units]),
                       name='biases')
  hidden1 = tf.nn.relu(tf.matmul(images, weights) + biases)
# Hidden 2
with tf.name_scope('hidden2'):
  weights = tf.Variable(
      tf.truncated_normal([hidden1_units, hidden2_units],
                          stddev=1.0 / math.sqrt(float(hidden1_units))),
      name='weights')
  biases = tf.Variable(tf.zeros([hidden2_units]),
                       name='biases')
  hidden2 = tf.nn.relu(tf.matmul(hidden1, weights) + biases)
# Linear
with tf.name_scope('softmax_linear'):
  weights = tf.Variable(
      tf.truncated_normal([hidden2_units, NUM_CLASSES],
                          stddev=1.0 / math.sqrt(float(hidden2_units))),
      name='weights')
  biases = tf.Variable(tf.zeros([NUM_CLASSES]),
                       name='biases')
  logits = tf.matmul(hidden2, weights) + biases

'hidden1', 'hidden2', 'softmax_linear'の単位で表示がまとまるので、非常に見通しがよくなります。

各ノードの詳細を見たい場合は、ノードの右上のアイコンを押すと展開することができます。

学習結果表示機能

ニューラルネットワークでは学習誤差がどの程度落ちているか、収束しているかを判断するため、各反復において、学習(予測)誤差がどうなっているかを、把握したいことが多々あります。

TensorFlowではtensorboardで簡単に学習(予測)誤差を確認する機能がついています。

一番簡単な使用方法は、tf.merge_all_summaries()でサマリ用のオペレーションと、tf.train.SummaryWriterを用意し、

summary_op = tf.merge_all_summaries()
summary_writer = tf.train.SummaryWriter(FLAGS.train_dir,
                                        graph_def=sess.graph_def)

記録したいステップごとに、tf.train.SummaryWriter.add_summaryで結果を追加していけばOKです。

for step in xrange(FLAGS.max_steps):
  if step % 100 == 0:
    summary_str = sess.run(summary_op, feed_dict=feed_dict)
    summary_writer.add_summary(summary_str, step)

この後、Webアプリのナビゲートバーの「EVENTS」にアクセスすると、以下のような画面を見ることができます。

この場合、誤差が最後上昇しているので、早めに打ち切るか、学習率を落としてみると良いかと思われます。

今回も前回同様に、簡単な機能紹介とさせていただきました。次回からCNN(Convolutional Neural Networks)に入るので、より実践的な内容の紹介に移っていきます。お楽しみに。



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