【CEO X CHROクロストーク】ブレインパッドのこれからの組織と人材 ~「強くて善い会社」、「日本一の人材輩出企業」を目指す~

2023年11月、ブレインパッドは、新人事戦略ストーリー「BrainPad HR Synapse Initiative」を発表しました。
本ブログでは、この新人事戦略ストーリーを題材に、CEO関口とCHRO西田に、ブレインパッドがこれから目指す組織と人材について語ってもらいました。

社会にとって善いことをしたい

関口
代表になることが決まり、会社の次の成長のために最初に考えたのは、人と組織を強くしたいということでした。いい会社は、人と組織が強い。ブレインパッドには、人と組織をもっと強くできる余地が多分にあると感じていました。そんなタイミングで、西田さんと出会いました。

西田
関口さんとお会いした時は、前職での人事改革をスタートして約2年が経った時でした。最初は、関口さんの人や組織に対する課題感を話す程度で、フランクに自分をさらけ出してお話しする姿から、とてもいい人だなという印象を持っていました。

関口 
西田さんとの対話を通じて、根本的な思想や価値感が近いなと感じました。その一つが、「世の中に善いことをしたい」ということです。西田さんには、日本のデジタル競争力の低さ※が日本産業全体の停滞の原因だということ、そして、それを打破するには、強力なリーダーシップを持った経営人材が日本には必要だということをお話ししました。西田さんは、大きくうなずきながら話を聞いてくださり、どうしたら解決できるだろうかとディスカッションしてくださいました。そんな対話を通じて、世の中を善くするために、ブレインパッドの人と組織を共に強くして欲しいと、西田さんに思い切ってオファーしました。

※スイスの国際経営開発研究所(IMD)が毎年発表する「世界デジタル競争力ランキング」において、最新(2022年度)の日本の順位は第29位に下落し、特に「デジタル/テクノロジースキル」では63か国中62位、ビッグデータと分析の活用は63位に沈んでいる。(IMD, World Digital Competitiveness Ranking 2022.
https://www.imd.org/centers/wcc/world-competitiveness-center/rankings/world-digital-competitiveness-ranking/

西田
オファーをもらった時、前職での改革はひと山超えたところでしたが、改革は永続的なものです。それを抜けて、ブレインパッドにジョインすることは大きな決断でした。
しかし、関口さんと日本社会における課題を話す中で、世の中がよりよく変化するために、自分は何に尽力するのがよいのか。特に、還暦を迎えた今、人生の終盤で最も貢献できることは何かと考えた時に、データビジネスは、日本にとってもまだ巻き返しの可能性があるし、人間自体を進化させ、新たな未来をつくることにも繋がる大変面白い分野であると思いました。最終的に、世の中を善くするために、ブレインパッドで人と組織をつくっていきたいと、入社することを決めました。


強くて善い会社に向けて。想いの詰まった新人事戦略ストーリー

関口 
西田さんが入社されてから3か月がたった時に、新人事戦略ストーリー「BrainPad HR Synapse Initiative」が、まずは社内で発表されました。

「国際競争力ある豊かな日本の再生に向けて、データサイエンスを基盤としてイノベーションを生み出す経営人材を輩出する企業へ」
www.brainpad.co.jp

この新人事戦略ストーリーの作成は、卒業生インタビューから始まったんですよね。しかも、ブレインパッドに愛のある卒業生に話を聞きたいとのことでした。

西田
経営陣や社員に話を聞くことは大前提です。ですが、社内にいるととどうしても会社をみる目が濁ってしまうことが多い。その点、社外に出た卒業生の方は、ブレインパッドのいい所や課題など会社の実情を客観的かつクリアに捉えていました。そういった点で、会社を理解するための効率的なアプローチとして卒業生インタビューを行いました。

関口 
ブレインパッドがどのような変遷をたどってきたのかが客観的によくわかりましたし、なにより卒業生達からの声が嬉しかったです。その後、100人を超える社員へのインタビューも実施いただきました。ブレインパッドの社員達の印象はどうでしたか?

西田
優秀な社員が多いというのが第一印象でした。修士、博士が多いというのもありますが、自主勉強会が年間320回以上もおこなわれていることに象徴されるように、とにかく、データに関わり続けていたい、データが三度の飯より大好き、研究室から抜け出してリアルデータでクライアントが気付かないファクトやソリューションを編み出して、びっくりさせたい、喜ばせたい、そういう社員がめちゃくちゃ多いという印象でしたね。裏を返すと、変な駆け引きや、出世競争に疎く、真にピュアな人が多い。なので、心の底から良い人が多いと言えると思います。ピュアって、物凄く強い武器なんだと思います。本当に純粋な人って蔑ろにできませんよね。ある意味、それでブレインパッドは19年間生き延びてこられたんだと思います。ずるいところがない。邪悪なものに遭遇しても、誰かに助けてもらえる。天の運も味方につけている。そんな感じですね。

関口 
確かにそうですね。新人事戦略ストーリーは、ブレインパッドの元々持っているよい部分と、これからチャレンジしていきたい部分の両方が包含された愛情と想いの詰まった人事戦略だと感じます。世の中には、トレンドを追いかけるだけで自分達がどうありたいのかがまったく伝わってこない空虚な人事戦略がよくありますが、この新人事戦略ストーリーはまったく違う。これから進めていくのが楽しみな戦略です。


哲学的思考力を育み、経営者を輩出する

西田
ありがとうございます。今回の新人事戦略ストーリーの柱である「経営人材を育てたい」というのは、関口さんからいただいた大きなテーマでした。ここには、関口さんの想いがとても詰まっていると感じています。

関口 
経営人材を輩出したいという想いには、大きく2つの理由があります。
一つ目は、ブレインパッドの社員に対しての想いです。多くの社員は、人生の大きな決断をして、入社し、何年もの時間を過ごします。ですので、ブレインパッドに入社してよかったと思えるものを一つでも得てほしいんです。ポータブルスキルとも言ったりします。その一つが、「世を生き抜く力」を身につけてほしいということです。私の思う「生き抜く力」は、「考える力」「考え抜く力」です。日々、周囲に流されずに自分なりに考えることを通して、さまざまなことに興味をもち、学ぶことで、自分の視座が高まっていきます。こうして考え抜いていった先に、経営者があると考えています。

西田
ブレインパッドの社員は、特に自分の領域において「考える力」を持っていますよね。関口さんがブレインパッドの社員全員が経営人材になれると信じている所以だと感じます。

関口 
そうなんです。だからこそ社員の皆んなにもこれを信じてついてきてほしいです。
そして、もう一つの想いが、日本に強い経営者を増やしたいということです。冒頭にも述べたように、勝手ながら、日本にはイノベーションを牽引するような経営者が少ないと思っています。

西田
世の中の卓越した経営者には共通してデータを読み説く力があります。決算書や顧客データ、マーケティングデータから、どこが問題なのか?課題は何か?を見つけ出す。つまりデータドリブンでロジックを展開する理系的思考を持っている。これは、ITリテラシーが高いということだと思います。
しかし、こういった思考で経営判断ができる経営者は多くありません。これがIT投資やDXを遅らせ、IMDのデジタル競争ランキングにおいて下位に低迷する結果をもたらしたのだと思います。もともと、日本のIT投資はコスト削減が目的のツールだった。一方で、欧米のIT投資はイノベーションを起こすためのツールで、ステージを変えることに主眼があった。それが今の大きな差になって表れている。イノベーションを起こすための決断は、理系思考やITリテラシーが薄い経営者にはできないんです。日本の産業を盛り上げていくために、ブレインパッドがそういう人材を育成して世の中に輩出していく使命があると思います。

そして、ブレインパッドには、それを実現する土壌があると感じています。ブレインパッドに集まっている理系的な思考を持つ人材は、論理的思考、批判的思考、抽象的思考の素養を持っています。そこに、多面的な視点や洞察力を身につけたら、すごい経営者になれると思います。この点を新人事戦略ストーリーでは、「哲学的思考力」の養成として表現しています。

関口 
「哲学的思考力」こそ、私の思う「考える力」を表していると思います。経営者には決断のスピード感が必要ですから、直感で「今」決められることが求められます。なぜ「今」決められるのかといえば、日頃から世の中や目の前の出来事を批判的、抽象的、論理的に考察して、多面的な視点で深く洞察しているからこそ、いざというときに、直感で決められるのだと思います。それは、まさに西田さんのいう「哲学的思考力」だと思います。

西田
世の中には、フレームワークをはじめ、ロジカルに答えを導き出すためのツールやフォーマットは多数あり、時間をかければ、ある程度の正解にはたどり着きます。ですが、VUCAの時代と呼ばれる近年には答えがありません。答えがない時代だからこそ物事の本質から紐解いていくしかない。ゆえに「哲学的思考」を身につける必要があると思います。

関口 
そうですね。西田さんが来てから、研修の量が倍になりました。大変になるかなと思ったのですが、社員からの不満はほぼなく、むしろ嬉しそうです。

西田
すでにブレインパッドの社員は、自発的に学ぶ習慣がありますからね。その状態に対して、「哲学的思考」を育てるために、異分野の一流の方々から学べる環境を提供したいとこだわりを持って研修を企画しました。異分野を学ぶことによって、自らの中に問いが生まれ、異なる他者の思考との創発、つまりイノベーションが生まれていきます。環境は、我々が作っていくので、それを自ら使い倒して欲しいですね。

世の中にとって善いことを本気でやりたい仲間に集まって欲しい

関口 
私は、「善いことをして稼ぐ」ことがとても大切だと思っています。一部では、善いことはお金にならない、無償で提供する、といった考え方もあると思いますが、それは一種の諦めだと思うのです。本来、善いことは必ず価値を提供しています。つまり、何かしらの経済的な効果をもたらしているはずなので「お金はいりません」というのは、少し違うと思うんですよね。地球規模でいいことをやろうというSDGsやESGに関しても、地球がなくなったら元も子もない、だからみんなで善いことをやっていこうという活動です。そして、この活動を動かしているのは、間違いなく経済ですし、特に海外では民間企業がそれを牽引しています。つまり、善いことをしているからこそ経済が大きくなるということだと思います。一方で、技術やテクニックを悪用して稼いでいる組織や個人もいます。こういった邪悪な存在に負けないような強さを身につけるためにも、哲学的思考力を高め、技術を磨き、実践を重ねることで、「強くて善い会社」になっていきたいのです。

西田
今までの話を踏まえ、一緒に世の中を変えたい人に、さらに集まってきてほしいですね。ブレインパッドに来たら、究極的に自己成長できる環境を我々が提供します。そこで力を身につけ、世の中を変える仕事に関われるのが、ブレインパッドだと思うので、ぜひそんなことにチャレンジしたい方には、当社の門をたたいてほしいです。

関口 
善い仕事をしているなと胸を張りたい人や、世の中に対して物足らなさや違和感を感じる人に来てほしいです。テクノロジーやデータは、すでに世界に広がっていて、当たり前になってきています。そんな時代の中で世の中を善くするには、世の中の当たり前を批判的に見ることが必要です。それはつまり「哲学的思考」なんですよね。その「哲学的思考」を学び、新しく世の中にイノベーションを起こすことに挑戦できるブレインパッドにしていきたいと思います。イノベーションを起こし、世の中を善くする、その結果として自らも経営人材になりたい、そんな人はぜひブレインパッドにお越しください!

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www.brainpad.co.jp
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