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【10/24開催】ピーチ・ジョン宮澤氏が語る、「顧客の心をつかむ、データを活用したコミュニケーション設計」セミナーレポート

10月24日(火)、2007年からデジタルマーケティングに取り組む株式会社ピーチ・ジョンに、同社のデジタルマーケティング施策の変遷と同社が今後のキーワードとする「カスタマーデライト(顧客感動)」の取り組みについてお話しいただきました!
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こんにちは、広報の中林です。

10月24日(火)、セミナー「“顧客の心をつかむ”ECサイトとは?ピーチ・ジョン社事例で紐解く、データを活用したコミュニケーション設計」を開催しました。

セミナーのタイトルのとおり、ピーチ・ジョンが取り組んできた施策の変遷や、「CS(顧客満足)」を発展させた概念「カスタマーデライト(顧客感動)」に向けた取り組みについて、同社のカスタマーデライト向上インフラ推進部 宮澤 雅行氏に赤裸々にお話しいただきました!

■2007年から始まるピーチ・ジョンのデジタルマーケティング

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今年2017年は、「カスタマーデライト向上インフラ推進部」を立ち上げ、コミュニケーション戦略の見直しを実施したピーチ・ジョン。デジタルマーケティング先進企業の同社が、今後どこを見据えているのか?その概要をご紹介します。

1. ピーチ・ジョンの施策変遷、転換期となった2014年「グロースハックプロジェクト」

ピーチ・ジョンは、2007年に基幹システム改修プロジェクトを実施し、2009年に会員のID統合を行うなど、業界に先駆けてデジタルマーケティングの取り組みを開始。その後、2014年のWebサイトのリニューアルとDMPの導入を行ったタイミングで、“グロースハック“プロジェクトがスタートしました。

宮澤氏:この“グロースハック“プロジェクトは、カタログの提供方法をこれまでの紙からウェブへ切り替えるための検討から始まり、それがウェブ全体の施策を考えるプロジェクトに発展しました。プロジェクトは、ブレインパッドを含むベンダー4社とピーチ・ジョンが集まって、コンバージョン(CV)を上げるための打ち合わせを毎週2~3時間行い、「実施→翌週振り返り→次回施策検討」というサイクルを繰り返していました。その過程で、コンバージョンボタンの色・フォント・配置を変更するなどウェブのCVRを高める施策を「コツコツ」と、実施・検証しました。

近藤:この“グロースハック“プロジェクトでどのような効果が得られましたか?
宮澤氏:“グロースハック“プロジェクトは、売上が大幅に改善されるようなプロジェクトではなかったものの、社内のウェブマーケティングリテラシーが確実に向上したのを感じました。ここからCTR、CVRの効果を少しずつ確実に出せるようにもなってきた。会社がウェブに舵を切る中で、手探りながらも知見が蓄積でき、非常に重要な時期でした。

2. 2017年からスタートした「カスタマーデライト」の推進

“グロースハック“プロジェクトを通じて、「通販・ウェブ・店舗など会社の事業全体を俯瞰して施策を検討・実施する体制が必要だ」という課題が見えてきたと宮澤氏は言います。

宮澤氏:これまでは、各部署がその役割に応じて部分最適で施策を進めていましたが、2017年に組織を変更し、部門を横断してワンチャネルでお客様とのコミュニケーション施策を実施するための「カスタマーデライト向上インフラ推進部」を立ち上げました。社内都合での役割、組織ではなく「お客様中心の世界観」を軸に考えることで、カスタマーデライトに近づけるのではと考えています。

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近藤:一言で「カスタマーデライト」と言っても、課題の抽出や社内の調整など、実際に実行するとなると難しい面も多々ありますよね。社内への理解促進含めて、どのように進めていったのでしょうか?
宮澤氏:はじめは顧客満足だけを考えていたのですが、「お客様が抱えている不満を解消しないままに顧客感動を検討・実行しても感動には至らない、そして不満解消=顧客感動ではない」ことに気付きました。なので、徹底的に課題をリストアップし、そこからサービスマップを作成しました。その上で、5年後自分達はどこを目指したいのか考え、ペルソナと理想像を設定するところから開始しました。

宮澤氏:この時に最も重要視したのは、「お客様の声を収集すること」です。

近藤:「お客様の声を収集する」と言っても、実際には社内の協力を仰いだり、非常に大変だったと思うのですが、なぜお客様の声を収集しようと考えたのでしょうか?
宮澤氏:大変ではありましたが、お客様の声ほど信憑性が高く、説得力のある材料はありません。そのために地方にも出張しましたし、人数にすると約35,000人のお客様からのアンケート回答を集めました。単なる理想像で課題や施策を設定するのではなく、お客様の生の声から設定すべきものだと考えていたからです。

近藤:そのお客様の声を踏まえて、現在どんな取り組みをしていますか?
宮澤氏:特に注力しているのが、「わがままを当たり前にかなえてくれる」と思ってもらえるブランドにすることです。そのために、改善すべき課題・サービスを抽出したマップを策定し、優先順位の高いものから実施しています。このマップは、店舗などが設定しているKPIも達成できるよう配慮されていて、全員が同じ方向を目指し協力しながら推進していけるよう設計されています。

施策はすべて、通販・店舗関係なく「カスタマーデライト向上インフラ推進部」で実施しています。施策前に担当部門にヒアリングは行いますが、一旦私の部門でPDCAをまわしてみて、効果が出そうな施策だけを、マニュアル化して各部署や店舗で実施してもらうようにしています。

近藤:実施した施策第1弾はどのようなものだったのでしょうか?
宮澤氏:ピーチ・ジョンの店舗で欲しい商品が在庫切れだった方へ、ウェブ購入時に送料無料にするクーポン渡す取り組みを店舗限定で試験的に行いました。例えば店舗には、近隣に住む方も来店しますが、旅行者の方がいらっしゃることもあります。在庫がないと旅行者の方はそのまま離れていってしまいますが、このクーポン施策であれば、お客様・店舗・通販すべてがWinWinの状態になると考えたからです。

近藤:効果はどうだったのでしょうか?
宮澤氏:15%のお客様がこのクーポンにて実際にウェブから購入してくれました。通常のクーポン利用率が4%程度と言われているので、比較するとかなり高い数字です。この施策は在庫切れの方に限った施策でしたが、店舗に来店したお客様の中には、自宅に帰ってからウェブ購入したいという方も多く、今後は施策を改善し全店に展開できるような施策に育てたいと思っています。

近藤:今後実施したい戦略・施策を教えてください。
宮澤氏:戦略と施策、それぞれにやりたいことがあります。まず戦略は、カスタマーデライトの推進です。今後、全社員が何かを実行する際に「カスタマーデライト」がキーワードとして自然と念頭に思い浮かぶように推進していきたいです。
施策は、ブレインパッドのプライベートDMP「Rtoaster」に蓄積されたデータをもっと活用し、オンラインにとらわれずに幅広い施策を実行したいと考えています。カスタマーセンターや店舗などが接するお客様に向けた「カスタマーデライト」施策も、Rtoasterなら実行できると思っています。
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■ピーチ・ジョンも活用する当社「Rtoaster」とBST「ポップリンク」を紹介

セミナー後半では、ピーチ・ジョンも活用している当社のレコメンドエンジン搭載プライベートDMP「Rtoaster(アールトースター)」と、ビジネスサーチテクノロジ株式会社が提供する検索窓の商品情報サジェスト機能「ポップリンク」について、両社より紹介させていただきました。

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▲コンサルタントの内田は、長年ピーチ・ジョンのデジタルマーケティングをサポートしています。


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▲緑の枠の部分にRtoasterとポップリンクが活用されています。検索キーワード入力時に、検索結果画像をポップリンクが表示し、おすすめ欄にRtoasterがユーザーの行動に基づき関連商品を表示します。



いかがでしたでしょうか?

セミナー後来場者の方からは、「ピーチ・ジョンのリアルな取り組み内容を聞くことができ、参考になった」「組織を巻き込んだプロジェクトの進め方、施策の決め方など自社でも真似できそうなお話がたくさんあり、勉強になった」という声が寄せられました。

今後も、マーケターの方々の業務に役立つ、データ活用/デジタルマーケティングの最新情報を提供する各種セミナーを開催し、本ブログでもレポートしていきますので、ぜひお楽しみに!
www.rtoaster.com