「UXとマーケティング」をテーマに、UX MILKとのクリエイター向け勉強会/交流会イベント第2弾を開催しました!

2018年10月24日(水)、クリエイターのためのUXメディア「UX MILK」とのコラボイベントを開催しました。大好評につき2回目の開催となった今回は、7名のゲスト登壇者の方にご参加いただき、前回以上に熱気あふれるイベントとなりました。当日の模様をダイジェストでお送りします。


こんにちは。マーケティング担当の秋田です。

2018年10月24日(水)、クリエイター向けに良質なUX情報を発信しているWebメディア「UX MILK」(http://uxmilk.jp/)と勉強会/交流会イベントをコラボ開催しました。

前回イベントが大好評につき2回目の開催となった今回も、定員を遥かに超えるご応募(120名の募集枠に163名の方からご応募!)をいただきました。

残念ながら抽選に漏れてしまったみなさま、本当に申し訳ありません。当日の雰囲気を少しでも感じていただけるよう、イベントの模様をダイジェストでお送りします。

なお、2018年7月3日に開催した初回イベントの模様はこちらをご覧ください。(「パーソナライズ」ってなんだろう?クリエイター向け勉強会/交流会イベントをUX MILKとコラボ開催しました!

イベントテーマは「UX×マーケティング」


今回のイベントテーマは、「LT(ライトニングトーク)でゆるく学ぶUXとマーケティング」としました。

UXという言葉は幅広い領域で使われているため、例えば、売上・利益の最大化を目指すマーケターと、良質なクリエイティブを追求するクリエイターの間では、UXが違った意味合いを持つことが多々あります。

そこで今回のイベントは、マーケター、プランナー、ディレクター、デザイナー、プログラマーなど、幅広い職種のみなさんにお集まりいただき、マーケティング領域におけるUXやUXデザインに関して、さまざまな議論や情報交換をするために企画させていただきました。

多彩なゲスト登壇者7名のみなさま

さまざまな議論や情報交換を促進する為にLTのゲスト登壇者として、各業界を代表するリーディングカンパニー7社から、さまざまな職種のみなさんにご参加いただきました。

私たちブレインパッドからは、Rtoasterのプロダクトオーナーである上川 晃二朗が参加させていただきました。

  • ライトニングトーク プログラム

1「組織がUX思考に染まるまでの6ヶ月」
株式会社ユニラボ 石田 啓さん

2「フリーランス×マーケターにおけるUX」
ランサーズ株式会社 三宅 晋太郎さん

3「しがない駆け出しマーケターがUXデザインについて考える」
某化粧品メーカー 中野 由美子さん

4「マーケティング企業の中にデザイン組織をつくる」
株式会社オプト 久保田 成人さん

5「インセンティブ訴求って実際どうなの?」
株式会社アカツキ 猪川 夏希さん

6「SEOにおけるユーザーの検索体験の重要性」
ナイル株式会社 高久 慶太さん

7「インサイト発掘で消費者のココロをつかむ」
株式会社ビズリーチ 浅野 里英さん

8「データの会社でBtoBマーケやりながらBtoCマーケのお手伝いしてるけどUXマジ大事」
株式会社ブレインパッド 上川 晃二朗

本記事では、各登壇者さまの講演内容をギュっと凝縮した「ざっくり3行まとめ」スタイルで内容をレポートしたいと思います。

LT1:株式会社ユニラボ「組織がUX思考に染まるまでの6ヶ月」


株式会社ユニラボ 石田 啓さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)ユニラボが、組織にUX思考を定着させるまでの6ヶ月間の取り組みを発表
2. POINT1)UX思考を定着させるため、成果のすべてを「UXのおかげ!」と豪語
3. POINT2)諦めず継続すること少しずつ組織の意識・行動が代わり、UX思考が定着
株式会社ユニラボは、世界最大級の発注業者比較サイト「アイミツ」を展開するベンチャー企業。社内にUX思考を定着させたかった取締役・石田さんは、マーケティング施策がうまくいった場合、「これはUX思考のおかげ!」と豪語する個人キャンペーンを展開したのだとか。

その結果、少しずつみんなの意識が変わり、行動が変わり、最終的には組織内にUX思考が根付くようになったそうです。UX思考はすぐに成果として表れるわけではないので、こうした地道な啓蒙活動が大事、と石田さんは語ってくれました。

LT2:ランサーズ株式会社「フリーランス×マーケターにおけるUX」


ランサーズ株式会社 三宅 晋太郎さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)フリーランスのマーケターが、顧客に支持されるための心構えを発表
2. POINT1)フリーランスだからこそ、成果だけでなく「安心感・満足感」を提供することが大事
3. POINT2)そのためには、日頃から「コミュニケーション」&「ロジカル」を意識
日本最大級のクラウドソーシングプラットフォーム「Lancers」を提供するランサーズ株式会社。フリーランスのマーケターとしても業務経験のある三宅さんが、フリーのマーケターとしてサバイブする術を紹介してくれました。

その鍵となるのは「コミュニケーション」&「ロジカル」。成果を提供するのは大前提の上で、顧客とのやり取りにおいて「わかりやすい説明・迅速なレスポンス(=コミュニケーション)」や「理論展開の正しさ・情報量の多さ(=ロジカル)」を意識することが、信頼されるマーケターになるための秘訣とのことです。

LT3:某化粧品メーカー「しがない駆け出しマーケターがUXデザインについて考える」


某化粧品メーカー 中野 由美子さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)UXとは、小さな「体験」を積み重ねた長期的な「経験」であることを発表
2. POINT1)「経験」を構成する1つ1つの「体験」を良いものに変えるのがUXデザイナーの仕事
3. POINT2)UXデザイナーには、横断的・総合的な力が求められている
某化粧品メーカーでマーケター業務に携わる中野さんが、ご自身の業務経験を通して「UX」そして「UXデザイナー」とは何か?について持論を展開してくれました。

UX=「体験」と捉えられがちですが、「体験という言葉にはスポット的な意味合いが多く含まれている」と中野さん。この「体験」が複数積み重なり、もう少し時間をかけて長期的に形成される「経験」をUXと捉えるべき、とご自身の「UX論」を熱く語ってくれました。

LT4:株式会社オプト「マーケティング企業の中にデザイン組織をつくる」


株式会社オプト 久保田 成人さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)バリバリのマーケ会社だったオプトが、デザイン組織を設立するまでのストーリーを発表
2. POINT1デザインの価値を社内に理解してもらうため、「ブランディング」をキーワードに設定
3. POINT2)自社のブランディング活動を通じて、デザインの価値・重要性を啓蒙していった

大手インターネット広告代理店の株式会社オプトは、2018年5月に「Studio Opt」という名のデザイン組織を立ち上げました。

そのプロジェクトメンバーである久保田さんは、マーケター中心の社内にデザインの価値を理解してもらうため、マーケターとデザイナーの共通言語である「ブランディング」をプロジェクトのキーワードに設定しました。その後、自社のブランディング活動を通じて、デザインの価値・重要性を社員に少しずつ啓蒙することで、デザイン組織の設立を実現することができたそうです。

LT5:株式会社アカツキ「インセンティブ訴求って実際どうなの?」


株式会社アカツキ 猪川 夏希さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)ソーシャルゲームの「インセンティブ広告」がもたらした効果・メリットについて発表
2. POINT1)CVの大幅な向上など、インセンティブ広告がもたらすメリットは確かに大きい
3. POINT2)乱発によってブランド毀損する可能性もあることには十分な注意が必要

ソーシャルゲーム事業を展開する株式会社アカツキ。マーケターの猪川さんは、自社ゲームのプロモーションに「インセンティブ広告」を使用した際の効果・メリットを発表してくれました。

大幅なCVの向上をはじめ、インセンティブ広告には確かなメリットがあったと語る猪川さん。しかし、インセンティブ広告の乱発はブランドイメージを毀損する恐れがあるため、今後も継続するかどうかは「要検討」とのこと。生々しいリアルな成果の発表には、会場のそこかしこで「おおーっ!」というどよめきの声が上がっていました。

LT6:ナイル株式会社「SEOにおけるユーザーの検索体験の重要性」


ナイル株式会社 高久 慶太さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)昨今のGoogle検索結果には「ユーザーの検索体験」が反映されている発表
2. POINT1)ユーザーの検索ニーズが変わると、それがほぼリアルタイムに検索結果に反映される
3. POINT2)ユーザーニーズをより意識することが、今後のSEO対策では重要になるかもしれない

SEO技術に強みを持つ株式会社ナイルにて、アナリスト業務を担当する高久さんが、SEOにおけるユーザーの検索体験の重要性について語ってくれました。

高久さんは4つほどGoogle検索結果の例を挙げながら、Googleがユーザーの検索ニーズを反映し、ほぼリアルタイムに検索結果を変えている事実をわかりやすく紹介してくれました。今後は小手先のSEOテクニックよりも、ユーザーの検索ニーズに配慮した本質的な対策の方がより効果を発揮するようになるかもしれない、と登壇を締めくくりました。

LT7:株式会社ビズリーチ「インサイト発掘で消費者のココロをつかむ」


株式会社ビズリーチ 浅野 里英さん

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)転職サービスのビズリーチが、「顧客の心をつかむ」広告の極意を発表
2. POINT1)広告コピーを顧客インサイトに基づくメッセージに変更し、効果が向上
3. POINT2)ターゲットインサイトを捉えた広告は共感を生み、数値にも成果が表れる
株式会社ビズリーチは、20代向け転職サイト「キャリトレ」のプロモーションにおいて、ターゲットのインサイトに基づく広告コピーにトライした事例を紹介してくれました。

以前は「一番あなたに合った仕事が見つかる」など自社目線のコピーを展開していましたが、これを転職者のインサイトに基づくコピー、例えば「とりあえずの3年が過ぎました」「仕事の愚痴しか出てこない30代にはなりたくない」といったものに変えたところ、広告効果が向上。ターゲットインサイトを捉えた広告は「顧客の心をつかむ」と浅野さんは力説しました。

LT8:株式会社ブレインパッド「データの会社でBtoBマーケやりながらBtoCマーケのお手伝いしてるけどUXマジ大事」


株式会社ブレインパッド 上川 晃二朗

 ざっくり3行まとめ
1. 概要)デジタルマーケによってUX向上に取り組むBtoC企業2社の事例を紹介
2. POINT1)成功の秘訣は「ユーザーにどんな体験をしてもらたいか?」を徹底して考えること
3. POINT2)それを戦略の中に組み込み、自社のナレッジを最大限に活かすことでUXが向上する

弊社からは、Rtoasterのプロダクトオーナー・上川が登壇し、RtoasterユーザーであるBtoC企業2社が、デジタルマーケティングによってUX向上に取り組んでいる事例を発表させていただきました。

ワイン通販を行うエノテカ様は、Web上で「ソムリエの接客」を目指し、温泉宿の予約サイト・ゆこゆこ様は、Web上で「温泉コンシェルジュ」を目指しています。成功した2社に共通するのが「お客様にどのようなユーザー体験をしてもらいたいか?」を徹底的に考える視点、と上川は紹介しました。UXの向上は、お客様に向き合う真摯な姿勢から生まれてくるのですね。

詳しい事例内容については下記よりご覧ください。
https://www.rtoaster.com/cases/detail7.htmlwww.rtoaster.com
https://www.rtoaster.com/cases/detail12.htmlwww.rtoaster.com



こうして、3時間におよぶイベントは大盛況のうちに幕を閉じました。
いろいろな企業、いろいろな職種の方から、実体験に基づく貴重なLTをいただき、100名を超えるご参加者さまにもご満足いただけたのではないかと思います。

次回のLT参加者を大募集しています!

会場でもお伝えしましたが、今後もさまざまな企画を行っていく予定です。「自分もLTに参加してみたい!」という方は、どうぞお気軽にブレインパッドまでお声がけいただければと思います。

「このテーマで開催してほしい!」「このテーマなら自分が喋りたい!」など、ご意見・ご要望をどしどしお寄せくださいね。

ブレインパッドは、今後もこういったイベントを通じて、UXに携わるすべてのみなさんの活動を支援していきたいと思います。

それでは、次回のUX MILKコラボイベントでお会いしましょう!



最後に、「ブレインパッドで働いてみたい」と思っている方や「このイベントでブレインパッドに興味を持った」という方は、お問い合わせください。Webディレクター、デザイナーを積極採用中です!

www.brainpad.co.jp