こんにちは。デジタルソリューション統括部 プロモーション担当の和田です。
2017年12月、フェリス女学院大学国際交流学部の専門科目「ソーシャルメディアの基礎知識」の講義で、「ビジネスで活用されるソーシャルリスニング」をテーマに、ソーシャルリスニングツール「Crimson Hexagon ForSight Platform(クリムゾンヘキサゴン・フォーサイト・プラットフォーム)」のプロダクトマネジャー 福江 孝史が講義を行いました。
この講義は他学部にも開放されていて、例年に比べ履修希望者が爆発的に増えたようで、当日も130名を超える履修者が参加していました。
担当教授からは事前に、「学生には難しい内容もあると思うが、ビジネスでどんな話をされているかを学生にも知ってもらいたい。通常のビジネスセミナーで話すことをそのまま話してほしい」とリクエストいただいていました。実際に少し難しい内容もあったかと思いますが、通常の当社セミナーでお伝えすることをそのまま講義でお話しさせていただきました。
今回は、学生の皆さんの感想を拝見し、特に感想の多かったトピック3点を中心にご紹介します。
■学生の印象に残ったトピック
1.TwitterとInstagramの利用方法に納得
学生さんの感想:
“以前、TwitterとInstagramの違いについて友達から聞かれた時は、はっきりと違いが分からなかったが、今回の講義を聞いて納得した”
世界にはソーシャルメディアが無数に存在しており、「投稿」「共有」「伝達」「議論」「協同」「繋がり」という大きく6ジャンルに分けられます。その中から学生の方にも身近なTwitterとInstagramの使われ方の違いについて、「GINZA SIX」の開業ニュースを例に紹介しました。
当社のプレスリリースでもすでに紹介していますが、「GINZA SIX」の話題についてTwitterとInstagramを調べたところ、「Twitterはニュースをシェアすることが多く、開業前後に投稿のSpikeがきている」のに対して、「開業前後の1か月後にも投稿のSpikeがきているInstagramは体験をシェアする」メディアである、というお話をさせていただきました。
2. 私の投稿もソーシャルリスニングの対象になっている!?
「ソーシャルリスニング」という単語を初めて聞く学生が多いため、従来の調査(アンケート調査やインタビュー調査、Web調査など)と比較しながら「ソーシャルリスニングとは何ができるのか?」を説明しました。さらに、弊社が取り扱うソーシャルリスニングツール「Crimson Hexagon」では何が分析できるかをデモや事例を交えながら紹介しました。
学生さんからは、
“SNSの投稿は自分自身をアピールするための内容であることがほとんどなのに、その投稿の集まりが企業にとっては重要な情報であることは興味深かった”
“自分が普段何気なく投稿しているものがソーシャルリスニングに利用されている可能性があることを自覚することができた”
“私自身、企業にわざわざ電話をして意見を言うことはなく、サイトやTwitterで発言するくらいなので、私のようなサイレントカスタマーの声は従来の調査ではとれなかっただろうなと感じた”
などの感想をもらい、自身の投稿が企業の調査対象になっていることに関心を持っている人が多くいました。
また、自らの投稿で利用するサービスの変化に心当たりのある学生さんもいました。
“ソーシャルゲームなどは、気が付くと自分たちの使い易いようにアップデートされている。その場合はTwitter上で「こういった機能があればいいのに」とツイートされていることが多い。これは、ソーシャルリスニングによって意見を取り上げられているのかもしれないと思った”
ソーシャルリスニングって便利だけど、落とし穴にも気づいた!
講義内で学生さんから“サクラと本当の消費者をどう見分けているか?”という質問をいただき、ツールが自動で判断することは難しいと回答したところ、それについての感想も多くいただきました。
学生さんの感想:
“ソーシャルメディアを使った調査の方が消費者の生の声がわかると感じたが、サクラの存在について考えていなかったので、より正確なデータを得るのは難しいと思った”
なかなか鋭いツッコミに感心しました。
また、普段ご自身で使っている印象から“ポジティブなコメントは集められてもネガティブなコメントを集めるのは難しい。インスタグラムにわざわざマイナス面の感想を載せる人は少ない”と言った感想もあり、ツールを使えば簡単にほしい情報が出てくるわけではない、というビジネスでの活用の難しさも感じていただけたようでした。
3.SNSとマスメディアは影響し合っている、日常で実感する出来事がある
講義の中で化粧品の情報収集とSNSの関連性についての調査結果を紹介したところ、「アットコスメでクチコミをチェックしたり、YouTuberのレビューを参考にして、商品を購入している」というコメントを非常に多くいただきました。
ソーシャルリスニング活用事例のひとつとして、コスメの新商品プロモーションの分析事例を紹介したところ、“投稿が増えていると示された時期にインスタグラムなどの広告や周囲の人達が投稿していたのをよく目にした”と思い出す学生もいたようでした。
また、少々意外に感じたのが「マスメディアとSNSは対立関係にある」「マスメディアとSNSでは存在する世界が違う」と思っていた学生が多かった点です。上記のコスメのプロモーションでも、「雑誌などの広告に反応した投稿がこれだけあった」と説明をしたところ、
“マスメディアは影響が強く、情報提供側が限られているので受動的な印象が強いが、私達の投稿が逆にマスメディアに影響を与えることもある。敵対する関係ではなく、補い合っているということを初めて知った”
“メディアに取り上げられたものはSNSから広がったものが多いし、SNSで話題になったことがマスメディアで取り上げらることもある。両方が存在して成り立っている”
という感想を多くいただきました。
マスメディアは作り手がいて、私たちはその情報を受け取る側という立場がはっきりしていますが、SNSは自らも投稿することで参加できるメディアであることがこのような認識の違いを生んだのかもしれません。
■ 講義を行ってみて(福江の感想)
普段、ソーシャルメディアという若者の利用率が高い媒体を扱っている反面、なかなか普段の業務ではそれらの層に接する機会が少なく、その動向については記事などの二次情報を情報源にするケースがどうしても多くなってしまいます。そのため学生の方々のストレートな反応、意見を聞くことができたのは、自分にとっても非常に参考になりました。
ソーシャルリスニングという概念を初めて知ったという学生の方も、普段の買い物ではSNSの投稿、レビューサイトなどのコメントを参考にしているという意見が多く、購買意思決定プロセスの中に、自然とソーシャルリスニングが組み込まれていることを、改めて実感しました。
■ 質問は講義のハッシュタグを付けてTwitterに投稿!
本講義では、質問をTwitterで受け付けるという方法を取りました。講義用に作られたハッシュタグを付けて、ツイートするというとても簡単な方法です。講義中に手を挙げて質問する学生はいませんでしたが、Twitter上では多くの質問が寄せられました。130名以上が参加する講義では疑問を持っても手を挙げづらいと思いますので、こんなTwitterの活用方法もあるのかと新たな気づきになりました。
せっかくなのでTwitterのアンケート機能を使い、その場でアンケートも取ってみました!「LINE以外でよく使うソーシャルメディアは何?」という質問をしてみたところ、Instagramが圧倒的だと思っていましたが、Twitterが僅差で多かったのは驚きでした。
講義後の感想文も含めて、このような学生の方々のストレートな意見はとても参考になりました。
■ 最後に
「Crimson Hexagon ForSight™ Platform」は、米国・Twitter, IncおよびTwitter Japan株式会社で採用されているほか、世界中で500以上の企業やブランドにご利用いただいております。ご興味がある方や、実際に製品のデモをご覧になりたい方は、こちらよりお問い合わせください。
製品の詳細は、こちらをご覧ください。