「Tableau Conference On Tour 2015」に行ってきました

本ブログでは「Tableau Conference On Tour 2015」に参加した社員が当日の様子について紹介します!

こんにちは、ソリューション本部の森永です。
11/10~11/12の3日間、Tableau社主催のイベント「Tableau Conference On Tour 2015」がヒルトン東京(新宿)で開催され、ビジネス・インテリジェンス(BI)・ツール(※1)Tableau(タブロー)」の販売代理店である弊社ブレインパッドも参加しました。

本イベントでは、ビジネス・インテリジェンス(BI)の今後について、数々のキーノートスピーチやセッションがありましたので、今回はその一部をご紹介しようと思います。

キーノートスピーチ Tableau Software社 Dave Story氏

最初に行われたキーノートスピーチでは、Tableau Software社のミッションについて、Tableau Software社バイスプレジデントDave Story氏が講演し、その中でTableauを天体望遠鏡になぞらえ、以下のような趣旨でお話をされ、データの可視化について本質に立ち返ることができました。

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昔はただの光にしか見えなかった星は、望遠鏡を使うと星の遠近が分かるようになり、
星が一定の場所に無いことが分かると、星が動いてることが分かるようになりました。
たとえ同じものを見ていても、進歩した新しい技術で見直すと、
データに対する新たな疑問・新しい視点が得られる、ということは歴史の中で証明されているのです。
Tableau Software社は、人々がデータを見て理解するのを助けることをミッションとし、
ユーザーに常に新しい視点を与えられるよう、様々な工夫がなされたBIツール「Tableau」を提供しています。
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とのことでした。

Tableauは、人の直感に訴えることを追求して設計されたインターフェースを持っていて、新しい発想を引き出すというビジネス・インテリジェンス・ツール本来の目的を何よりも大切にしている、ということが改めてよく分かりました。

関連外部リンク「Tableauから見たデータ分析の世界」

コールドデータ・ウォームデータ・ホットデータ: 3 層のデータ戦略を適用する

データの可視化というと、データの加工や分析軸の作成に注目しがちですが、レスポンス速度も非常に重要です。なぜならば、データ表示の待ち時間が長いと、思いついた新たな疑問・新しい視点をその場で深堀りする、という発想自体が持てなくなってしまうためです。こうなると可視化本来の目的が達成できなくなります。

「コールドデータ、ウォームデータ、ホットデータ(※2): 3 層のデータ戦略を適用する」のセッションでは、Tableauでレスポンス速度を保つことの重要性が紹介され、分析対象のデータを分析の目的やデータ量に合わせて以下の3層に分け、環境をうまく使い分ける必要がある、というお話をされていました。

・コールドデータ:WEBアクセスログデータなど、膨大に発生するデータはHadoopに保存。
・ウォームデータ:コールドデータの中で分析に必要なデータをコンパクトに加工し、高速データベースに保存。
・ホットデータ:直近1週間など、今どうなっているかすぐに知りたいデータはTableau抽出ファイルに保存。

このセッションでは、データを可視化する際は、ツールと同じくらいデータ環境も非常に重要なのだと感じました。

データの保存先の選択や、レスポンス速度を維持しながら大量データを分析するための環境作りには、専門家の知識が必要な部分があります。弊社ブレインパッドでは、これまで数多くのクライアント企業の課題解決を通じて培ってきたノウハウをもとに、分析環境の構築・ご支援も行っています!

ソーシャルメディア データ活用における5つの戦略

こちらのセッションでは、Tableauを使い、各ソーシャルメディアデータとWeb広告を掛け合わせて分析した方法を事例に、ソーシャルメディアデータ活用の戦略が紹介されました。

Web広告の分析にソーシャルメディアデータを活用する際、その日に、急増しているインプレッションと同じタイミングで急増しているツイートの話題を合わせて見たい場合や、インプレッションやソーシャルの盛り上がりが何に起因して起こっているのかを分析したい場合があります。

このような場合、複数のデータを掛け合わせ、相互関係を分析したり事象を深堀りすることが必要となります。複数のデータの掛け合わせというと、ハードルが高く感じるかもしれませんが、Tableauでは①複数のデータを取り込む、②共通項目で紐付ける、の2ステップで簡単にデータを掛け合わせることが可能です。

また、オーガニックサーチ、ペイドサーチ(※3)でのコンテンツの出し分けや、広告を出した直後のソーシャルへの投稿の重要性などが紹介されていました。

まとめ

今回参加したイベントでは上記でご紹介した以外にも、Tableau導入企業様による事例の紹介や、初心者のためのダッシュボード作成などのハンズオンのセッションなどもありました。

私個人としては、はじめに記載したキーノートスピーチがとても印象的で、「新しい技術で可視化することにより、同じデータを見ても今までになかった気づきが得られる」ということと、「新しいデータが次々と発生してきている中で、いかに簡単に可視化して、人の発想力を最大化することが大事であるか」を学ぶことができました。


【お知らせ】ブレインパッド、「Tableauによる集計・分析講座」を開設!

そのTableauについて皆様にお知らせです。

ブレインパッドでは、Tableauを利用し、データの集計から、簡単な分析、可視化までをマスターして、マーケティング施策、ひいては経営に活かす方法を身につけられる実践的な講座を開設しています。Tableauをはじめとするビジネス・インテリジェンス(BI)・ツールを、多数販売・導入してきたブレインパッドだからこそお伝えできる、データを掛け合わせた「上手な」比較方法や、分析結果をうまく社内外へ説明するための「効果的な」ダッシュボードの作成方法などを、体系的にお教えします。もっとTableauを活用し、ビジネスに活かしたいという皆様、ぜひこの機会にご参加ください!
http://school.brainpad.co.jp/program/tableauschool.brainpad.co.jp


(※1)企業の業務システムなどに蓄積されたデータを、収集・蓄積・分析・加工して、企業の経営計画や企業戦略などに活用するためのツールのこと。
(※2)コールド・データ:ほとんどアクセスされないデータ、ウォーム・データ:アクセスされる頻度の低いデータ、ホット・データ:頻繁にアクセスされるデータ、のこと。
(※3)オーガニックサーチとは、検索エンジンにキーワードを入力して検索を行った際に表示される、広告ではない検索結果部分のことを言う。ペイドサーチは、検索エンジンでの、任意のキーワードの検索結果に、有料で特定のウェブサイトへのリンクをリストアップさせること。