自然言語処理×レコメンドで出来ること ~自然言語処理エンジン「Mynd plus」~

本ブログでは、自然言語処理エンジン「Mynd plus(マインドプラス)」の活用方法について解説します!

こんにちは。ブレインパッドグループ、Myndの花岡です。

今年の10月、ブレインパッドが提供している「Semantic Finder(セマンティックファインダー)」とMyndが提供している「Mynd Engine(マインドエンジン)」を統合して、新ブランド「Mynd plus(マインドプラス)」が立ち上がりました。
レコメンドエンジン搭載プライベートDMP(※1)サービスのRtoasterとの連携も強化され、性能はもちろん、より簡単に「使えるエンジン」となっています。


今回の新ブランド立ち上げに際して、久しぶりに”自然言語処理”(※2)を検索してみたのですが、研究論文やニュースなどはあるものの、それ自体をサービスとして提供しているところは殆どありませんでした。現在はまだ、研究対象であったり、自社製品内で使うクローズな技術なのかな、という感じで少し驚きました。

これだけたくさんのコンテンツデータが、Web上やPCに蓄積されている現代において、自然言語処理は、それぞれの内容を加味した上で自動的に適切なコンテンツを表示したり、よりユーザーに使いやすいサイトを構築したり、業務を効率化するなど、身近なことにも使える筈です。

例えば、これまでコンピュータが得意としていた単なる「検索」だと、”王将”といったとき、”将棋”の話も、”餃子”の話も出て来てしまいましたが、自然言語処理を加えることによりこれらを区別することが可能です。また逆に、”銀行”と”バンク”が同じモノであることを、機械学習を経て判断し、キチンと解釈して処理することもできます。必要に応じて、”金融機関”や”貯金”など関連する近しい単語まで拡げて処理することも、可能になっています。

そのような技術の進歩により、自然言語処理の適用範囲は非常に広くなっています。文書同士や、ユーザーと文書との関係性を元にしたレコメンド(※3)、複数のニュース記事をビッグデータとして解析することで市場動向の予測を行う等々、様々な用途が考えられます。
ただ、実用を考えた場合には、どのようにプログラムとして実装するかが非常に大切になってきます。
例えば、数百の単語からなる文書が数千あり、それを読んだユーザーが数万人存在した場合、相互に計算するとなると、莫大な計算量になります。そのため従来は、自然言語処理を組み込んだサービスを、実用に耐えうる処理速度で提供するのは、非常に困難でした。

しかし近年では、CPUの速度が上がっただけでなく、GPU(※4)を使った演算を駆使することができたりしますし、クラウドサービスはコストが下がっているにも関わらず処理速度が向上しています。そういった状況が後押しし、自然言語処理を具体的に使える場面が増えてきたのではないかと思っています。

そんなことを日々真剣に考えているブレインパッドとMyndが、もっと色々なシーンでこの自然言語処理技術を「使って」いただくことが出来るのではないかと、満を持して世に送り出したプロダクトが、「Mynd plus」です。

Mynd plusの活用シーン

デジタル・マーケティング領域での活用はもちろん、それ以外にも、多様なビジネスシーンでの活用が期待されます。

そして、ブレインパッドのレコメンドエンジン搭載プライベートDMP「Rtoaster」と組み合わせて利用していただくと、コンテンツや記事を解析することで、サイト内で、ユーザー毎に異なった、そのユーザーが好むコンテンツをレコメンド表示したり、類似記事を正確に表示したりすることが、容易に実現可能となります。

「Mynd plus」のエンジン自体は、最新のアルゴリズムをいくつかハイブリッドに用いて、精度の高いモノにしています。「使えるエンジン」として、「より最適化された世の中の構築」に貢献できるよう、「より簡単に」「より分かりやすく」をモットーに、今後もお客様のシステム構築のお役にたっていければと思っています。

自然言語処理、人工知能、機械学習、深層学習技術などは、まだまだ日々進化しています。ブレインパッドとMyndは、新しいアイディア、テクノロジー、アルゴリズム等をどんどん取り込んで、これからも精度の向上や新機能の開発、新サービスの創造など、積極的にチャレンジしていきます!


という感じで、ブレインパッドでは、これらの新たな技術に「興味がある」「積極的チャレンジしてみたい」というエンジニアの方を、募集しています。ぜひ皆さまからのご応募をお待ちしています。


関連リンク
●「Mynd plus」製品紹介サイト
www.brainpad.co.jp

●「Mynd plus」2015/10/22 ニュースリリース
www.brainpad.co.jp

●「Rtoaster」製品紹介サイト
http://www.rtoaster.com/www.rtoaster.com

●「メディアにおけるDMP活用」ダイヤモンド・オンラインの事例を公開!
blog.brainpad.co.jp

●ブレインパッド採用サイト
www.brainpad.co.jp



(※1)人間が日常的に使っている言語をコンピュータに処理させる一連の技術であり、人工知能と言語学の一分野。

(※2)利用者が関心を持ちそうな情報を推薦する手法のこと。
(※3)DMP(Data Management Platform)とは、広告主・メディア・ECサイトなどが保有するさまざまな大量データを収集・分析し、主にマーケティング用途での利用・活用を可能にするデータ基盤のこと。
(※4)コンピュータが収集した過去のデータの中から導き出した知識やルールを、新たに収集したデータに適用することで、そのデータの意味を認識・分類したり、未来に起きることを判断・予測したりする技術のこと。