最新技術「CycleGAN」と「逆強化学習」を紹介 - NVIDIA主催「GTC Japan 2017」レポート -

12月12日(火)~13日(水)に開催された、NVIDIA主催の「GTC Japan 2017」にブレインパッドも出展しました。「CycleGAN」「逆強化学習」などの最新技術を紹介した、当社のブース展示や講演の模様をご紹介します。


こんにちは。アナリティクスサービス本部の多根です。

先日、ヒルトン東京お台場(東京都港区)にて、AI、VR、自動運転などに活用される最先端技術が集結する、日本最大級のGPUテクノロジーイベント「GTC Japan 2017(主催:NVIDIA)」が開催されました。

ブレインパッドは、GPUを用いてディープラーニングを活用したAI(人工知能)サービスを提供する企業として「NVIDIA Inceptionプログラム」の日本パートナーに認定されています。

本イベントでは、さまざまなGPUテクノロジーを活用した製品・サービスを展示する企業ブースに加え、大学の研究室などの展示、国内外から集まったスピーカーによる最新の技術情報やハンズオンなどもあり、最先端のテクノロジーを吸収しようと多くの来場者で賑わいました。    

■顔画像をリアルタイムで自動変換!「CycleGAN」の技術

今回、ブレインパッドの展示ブースでは、「CycleGAN」という技術を使ったデモンストレーションを紹介しました。これは、自動で顔画像を変換するシステムです。使用されている技術である「GAN(Generative Adversarial Network)」は、敵対的生成ネットワークとも呼ばれ、本物と同じようなデータを作成するネットワークと、そのデータの真偽を判別するネットワークがトレーニングを繰り返し、本物のデータに近づけていくという、ディープラーニングのモデルの一種です。「CycleGAN」は、変換前後のペアとなる画像がなくても学習することができるという特徴があり、例えば、夏⇔冬や昼⇔夜の変換を施したデータを生成することができます。

ブースでは、カメラに映った人の顔を判別して「人間⇒絵画」、「老人⇔若人」、「男性⇔女性」、「裸眼⇔メガネ」へ変換させるデモを行い、多くの来場者が興味深くカメラに向かい、多彩な変化を楽しんでいました。

「CycleGAN」を使った顔変換

  

顔変換のしくみ

■熟練者の行動を模倣する!「逆強化学習」による「良さ」の定量化

職人・エキスパート・熟練者――呼び方はさまざまですが、どの分野にもその道を極めた達人がいます。多くの方は、達人の技を見様見真似で身につけようとするものの、なかなかうまくいくものではありません。「逆強化学習」は、そういった熟練者が何を「良い」と思って行動しているのかを推定する手法です。例えば、「お客様に喜んでもらえた」「いい感じにできた」など、人によって異なる「良さ」の判断基準を定量的に求めることができます。

ブースでは、人が建物へ入っていく際の移動経路や自転車が通る経路を学習したデモンストレーションを動画で紹介しました。「逆強化学習」という最新の技術に、多くの来場者が熱心に説明に聞き入っていました。

■ブレインパッドも「INCEPTION AI スタートアップ サミット」に登壇

イベント当日は、国内70社以上の「NVIDIA Inception プログラム パートナー」の企業から選抜された19社が、自社の技術・ソリューションをプレゼンテーションする「INCEPTION AI スタートアップ サミット」が開催されました。当社も実績が認められ、アナリティクスサービス本部 副本部長 兼 AI開発部長 兼 アナリティクスソリューション開発部長の太田 満久が、展示ブースで紹介した「逆強化学習」、「CycleGAN」の解説や、これまで当社がご支援してきたクライアント企業での機械学習/ディープラーニングのビジネス活用事例についてご紹介しました。

講演後は、多くの方にブレインパッドのブースにお越しいただきました。企業の研究・開発を担当する方や大学での研究者の方が大勢集まってくださり、「モデル、学習方法の詳細を知りたい」「デモの設計方法を教えてほしい」など、技術的な質問を多くお寄せいただき、大変盛況でした。

ブレインパッドは、これからも最先端の技術を追求し、それらをビジネスに活用してお客様の課題を解決するサービスを提供していきます。AI(人工知能)やディープラーニングといった技術のビジネス活用にご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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