アジア初の開催となった「Advertising Week Asia 2016」登壇レポート

欧米を中心とした広告業界最大のイベントとして有名な「Advertising Week」が、2016年5月30日(月)~2016年6月2日(木)の4日間にわたり、東京で開催されました。同イベントがアジアで開催されるのは今回が初となり、光栄なことに、当社からもパネルセッショに登壇させていただきました。

本ブログでは、6月1日(水)14:30より六本木ミッドタウンのカンファレンスにて開催されたパネルセッションに、当社のアナリティクスサービス本部 アナリティクスサービス3部 部長の西本が登壇した模様をお伝えします。

<スピーカー>
写真左より
ヤフー株式会社 マーケティングソリューションズカンパニー リサーチアナリシス部 マネージャー 堀江氏
株式会社ブレインパッド アナリティクスサービス本部 アナリティクスサービス3部 部長 西本
株式会社マクロミル デジタルマーケティング事業部 部長 後藤氏

■セッション紹介ページ
http://www.advertisingweek.asia/calendar/-yahoo-workshop-2016-06-01-1430

■Advertising Week Asia 2016公式サイト
http://www.advertisingweek.asia/



パネルセッションのテーマは「自社のマーケティング活動に必要なデータを取捨選択するノウハウ」。
西本からは、ブレインパッドがこれまでに取り組んできた事例を用いて、お話をさせていただきました。


ブレインパッドが考えるマーケティングデータの取捨選択

データサイエンティストとして、さまざまなクライアントのマーケティングを支援してきた西本からは、冒頭に、
・経営的なゴールを達成するために、Advertising(広告)が担うべき役割を考えること
・Advertisingが担うべき役割を果たすために必要なデータを考え、活用すること

が重要であるとお話をさせていただき、当社の事例を3つご紹介しました。

●需要予測データの活用事例
1つ目は、飲食業界の事例です。
当事例では、ゴールを「ユーザーエクスペリエンス(UX)向上による常連客の増加」と設定し、「来店客数データ」を用いたデータ分析と施策の提案を行いました。来店客数を日別に見た場合、「多すぎる」「少なすぎる」という日が必ず存在しますが、その状態を改善するために、まずはじめに広告を掲載しない場合にどれくらいのお客様が来店するのかを予測し、その結果を元に広告を掲載する時期を最適化することで、どの日でもある一定数のお客様が来店するようにした事例です。

●在庫データの活用事例
2つ目は、インターネット通販企業の事例です。
広告を見て「この商品が欲しい」と思った顧客が、実際に商品ページを見てみると在庫がない、というケースはわりとよくある話ですが、この広告は、顧客にマイナスの印象を与えてしまっています。
当事例では、ゴールを「客数×単価×購入頻度の向上」と設定し、「在庫データ」に応じて広告のON/OFF切り替えを行い、在庫が少ない時には広告をOFFにすることで、顧客にマイナスの印象を与えることなく、広告効果を改善しました。

●会計データの活用事例
最後にご紹介したのは、小売業における広告の投資対効果の改善事例です。
広告がもたらす効果をいかに最大化するかについては、あらゆる企業で議論がなされていると思いますが、当事例では、「利益の最大化」をゴールとして設定し、「会計データ」を用いて利益が最大となる広告費を割り出し、投資対効果の最大化を目指しました。


西本からは、セッションを通じて「まずはじめに、ゴールを設定することが重要。そのゴールがあるからこそ、必要なデータを見極め、取捨選択することができる」という点を強調させていただきました。

講演では詳細はお話しできませんでしたが、実際に西本がクライアント企業を支援する際には、
「その企業のIR情報や経営層のインタビュー記事等を参考に企業のゴールを理解したうえで、これから自分が支援する部門の役割や業務内容を把握し、その部門のゴールを議論するところからスタートする」のだそうです。

そして、この徹底したゴール設定からあるべき業務を考え、必要なデータを見極め、データ入手方法や活用の現実性などについての議論・検証を、何度も繰り返し行うのだそうです。


今回のパネルセッションでは、ヤフー株式会社、株式会社マクロミルのそれぞれのデータ活用事例も紹介され、聴講された方にとっては、データ活用のノウハウの一端が伝わったセッションになったのではないかと思います。

ブレインパッド公式ブログでは、今後も多くの皆さまに、当社の導入事例や講演情報などをご紹介していきたいと思います。




当社は、ビッグデータ分析や自社開発のデジタルマーケティングソリューションの提供など、さまざまな形でクライアント企業の経営改善のお手伝いをさせていただいています。ビッグデータ分析、デジタルマーケティングに興味・関心をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
www.brainpad.co.jp

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